Amazonで買い物をしていると、「昨日より高くなった!」「もっと安くなるタイミングがあったかも…」と感じることがあります。商品の価格は頻繁に変動し、最適な購入タイミングを見極めるのが難しいですよね。しかし、過去の価格推移をチェックすることで、お得なタイミングを掴むことができます。
この記事では、Amazonの価格推移を簡単に確認できる「Keepa」の使い方を中心に、最安値を見つける方法を分かりやすく解説します。
- なぜAmazonの価格は変動する?価格推移を知るメリット
- Amazon価格変動の主な理由
- 価格推移チェックでお得に買い物するメリット
- Amazon価格推移を調べる定番ツール「Keepa」とは?
- Keepaの主な機能(無料・有料)
- 無料版でできること
- 有料版で追加される主な機能
- Keepa無料版 vs 有料版 機能比較
- Keepaを使うメリット・デメリット
- 【実践】Keepaで価格推移をチェックする具体的な方法
- PCブラウザ拡張機能での使い方
- スマホアプリでの使い方
- Keepaウェブサイトでの使い方
- 価格推移グラフの見方とポイント
- 「トラッキング機能」で買い時を逃さない方法
- Keepa以外の価格推移チェックツールはある?
- その他のツール紹介(簡単比較)
- Keepaと他のツールの簡易比較(一般購入者向け視点)
- Amazon価格推移チェックのよくある質問(FAQ)
- 価格推移を賢く活用してAmazonでお得に買い物をしよう
- さっそくKeepaをインストールして、次の買い物をよりお得に!
なぜAmazonの価格は変動する?価格推移を知るメリット
Amazonの商品ページを見ていると、同じ商品なのに昨日と今日で価格が違う、ということは日常茶飯事です。まずは、なぜこのように価格が変動するのか、そしてその推移を知ることがなぜお得な買い物につながるのかを見ていきましょう。
Amazon価格変動の主な理由
Amazonの価格変動は、単なる気まぐれではありません。いくつかの経済的な要因が絡み合って起こっています。主な理由としては、以下の点が挙げられます。
出品者間の競争
Amazonには、Amazon自身(Amazon.co.jp)だけでなく、多くの企業や個人が出品する「マーケットプレイス」が存在します。
同じ商品を複数の出品者が販売している場合、より多くの顧客に購入してもらうため、他の出品者よりも価格を下げようとする競争が起こります。
特に、商品ページの目立つ位置にある「カートに入れる」ボタンを獲得するための競争は、価格変動の大きな要因です。
需要と供給のバランス
一般的な市場原理と同様に、人気が高まり需要が増えれば価格は上昇しやすく、逆に商品が売れ残り在庫が過剰になれば、価格は下落する傾向にあります。
新製品の発売直後や、メディアで取り上げられた後などは需要が高まり、価格が上がりやすい時期と言えるでしょう。
セールやキャンペーン
Amazonでは、年間を通じて様々なセールやキャンペーンが実施されます。
プライムデー、ブラックフライデー、サイバーマンデーといった大規模セールはもちろん、タイムセール祭りや季節ごとのセールなど、特定の期間に割引が行われることで価格が大きく変動します。
これらのセール時期を把握することは、お得な買い物の鍵となります。
以下の記事では、Amazonの年間スケジュールとお得に買うコツをまとめています。こちらも併せてご覧ください。
在庫状況
Amazon自身が販売している商品の在庫が切れると、マーケットプレイス出品者の価格が相対的に目立つようになり、全体の価格水準が変わることがあります。
また、特定の出品者の在庫状況によっても価格は変動します。Amazon本体の在庫状況は、Keepaなどのツールで確認することも可能です。
季節性
エアコンや扇風機、暖房器具、あるいは特定のイベント(クリスマス、ハロウィンなど)に関連する商品など、季節によって需要が大きく変動する商品は、時期によって価格が変わりやすい傾向があります。
需要が高まる時期には価格が上がり、シーズンオフになると価格が下がることが一般的です。
これらの要因が複合的に絡み合うことで、Amazonの価格は日々、時には時間単位で変動しています。
価格変動はランダムに起こっているわけではなく、背景にはこうした市場の動きがあることを理解しておくと、価格推移グラフを見たときに、なぜ価格が動いたのかを推測しやすくなります。
価格推移チェックでお得に買い物するメリット
価格の推移をチェックすることには、具体的にどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
最安値での購入チャンス
過去の価格データを見ることで、現在の価格がその商品の相場と比べて「安い」のか「高い」のかを客観的に判断できます。
例えば、あるカメラレンズが過去3ヶ月間で最高値57,154円、最安値35,000円だったというデータがあれば、現在の価格が40,000円なら「まだ下がる可能性があるかも」、36,000円なら「かなり安い水準だ」といった判断が可能です。
これにより、高値掴みを避け、最安値に近い価格で購入できる可能性が高まります。
買い時の判断材料
価格推移グラフを分析すると、特定の商品が安くなりやすい時期やパターンが見えてくることがあります。
例えば、過去のデータから「毎年ブラックフライデーの時期に大きく値下がりしている」「モデルチェンジ前に安くなる傾向がある」といったことが分かれば、そのタイミングを狙って計画的に購入することができます。
あるスマートウォッチの価格推移を見ると、特定のセール時期や期間に大幅な値下げが行われていることが確認できた事例もあります。
衝動買いの防止
「限定セール」「残りわずか」といった表示を見ると、つい焦って購入してしまいがちです。
しかし、価格推移を確認する習慣があれば、「本当に今が買い時なのか?」「過去にもっと安い時期はなかったか?」と一歩立ち止まって冷静に考えることができます。これにより、不要な衝動買いを防ぐ効果が期待できます。
予算管理の助け
特定の商品を購入したいけれど、予算が決まっている場合、価格推移ツールは非常に役立ちます。「〇〇円以下になったら買う」という目標価格を設定し、ツールの通知機能(トラッキング機能)を使えば、その価格になったタイミングを逃さずに購入できます。
これにより、計画的な予算管理が可能になります。
このように、価格推移をチェックすることは、単に過去の価格を知るだけでなく、より賢く、計画的で、お得な買い物をするための強力な武器となります。
受動的に価格を受け入れるのではなく、能動的に最適な購入タイミングを見つけ出すための戦略的なアプローチと言えるでしょう。
Amazon価格推移を調べる定番ツール「Keepa」とは?
Amazonの価格推移をチェックするためのツールはいくつか存在しますが、その中でも特に定番として広く利用されているのが「Keepa(キーパ)」です。
ここでは、Keepaがどのようなツールなのか、その機能やメリット・デメリットについて詳しく解説します。
Keepaの主な機能(無料・有料)
Keepaは、Amazonで販売されている膨大な商品の価格変動を自動で追跡・記録し、その履歴を分かりやすいグラフで表示してくれるツールです。
日本のAmazon(.co.jp)はもちろん、アメリカ(.com)、イギリス(.co.uk)、ドイツ(.de)など、世界中の多くのAmazonサイトに対応しています。
Keepaには無料版と有料版があり、それぞれ利用できる機能が異なります。
無料版でできること
無料版でできることは、価格履歴グラフの表示と、基本的な価格トラッキングがあります。
価格履歴グラフの表示
Keepaの最も基本的な機能です。対象商品の「新品」価格、「中古」価格、そしてAmazon自身が販売している場合の価格(通常オレンジ色で表示)などの推移を時系列グラフで確認できます。
グラフの表示期間は、「1日」「1週間」「1ヶ月」「3ヶ月」「1年間」「全期間(商品が追跡され始めてから)」など、細かく指定することが可能です。
これにより、短期的な変動だけでなく、長期的な価格トレンドも把握できます。
基本的な価格トラッキング(値下げ通知)
欲しい商品の価格を監視し、事前に設定した希望価格「以下」になった場合に、メール、Telegram、Webプッシュ通知、RSSフィードなどで知らせてくれる機能です。
このトラッキング機能を利用するには、無料のアカウント登録が必要(メールアドレス等で簡単に登録可能)。グラフの閲覧など一部機能はアカウント登録なしでも利用できます。
有料版で追加される主な機能
上記の無料版に追加して、有料版で使える主な機能を紹介します。
詳細なデータ表示
無料版の価格グラフに加え、Amazon内での「売れ筋ランキング」の推移(通常緑色で表示)、出品者数の増減、レビュー数や平均評価の推移などもグラフで確認できるようになります。
これらの情報は、商品の人気度や市場での競争状況を把握する上で役立ちます。
高度なトラッキング機能
値下げ通知だけでなく、価格が設定した価格「以上」になった場合に通知を受け取る設定も可能になります。
これは、例えば転売目的で仕入れた商品の売り時を判断する際などに利用されます。
在庫状況の確認
Amazon本体や、Amazonの倉庫から発送されるFBA(フルフィルメント by Amazon)を利用している出品者の在庫数を確認できる機能が利用できます。
これは主にAmazonで商品を販売する事業者向けの機能ですが、購入者にとっても、在庫僅少な商品の購入判断などに役立つ場合があります。
Buy Box情報の分析
どの出品者がどれくらいの割合で「カートに入れる」ボタンを獲得しているか(カート取得率)などの詳細なデータを確認できます。これも主に事業者向けの機能です。
製品ファインダー
価格、割引率、売れ筋ランキング、レビュー数など、様々な詳細な条件を指定してAmazonの商品を検索できる強力な機能です。
特定の条件に合う商品を探したい場合に便利で、これも主に事業者やリサーチャーに利用されます。
Keepa無料版 vs 有料版 機能比較
機能 | 無料版 | 有料版 (月額/年額) | 主な用途 (目安) |
---|---|---|---|
価格履歴グラフ | ○ | ○ | 購入者・事業者 |
基本トラッキング (値下げ) | ○ | ○ | 購入者・事業者 |
詳細データグラフ (ランキング等) | × | ○ | 事業者・詳細分析したい購入者 |
在庫数確認 | × | ○ | 事業者 |
Buy Box統計 | × | ○ | 事業者 |
出品者数推移 | × | ○ | 事業者 |
レビュー数・評価推移 | × | ○ | 事業者・詳細分析したい購入者 |
高度トラッキング (値上げ等) | × | ○ | 事業者 |
製品ファインダー | × | ○ | 事業者・リサーチャー |
ほしい物リスト一括追跡 | ○ | ○ | 購入者 (ほしい物リスト利用者) |
このようにKeepaは、無料版でもAmazonでの一般的な買い物には十分すぎるほどの便利な機能を提供しています。
価格推移の確認と値下げ通知というコアな機能が無料で利用できるため、たくさんの一般ユーザーに支持されています。
一方で、有料版はAmazonでの販売活動を行うセラー(出品者)や、より詳細な市場分析を行いたいユーザーにとって不可欠なデータを提供していて、うまくユーザー層を分けてサービスを提供している点が特徴です。
まずは無料版から試してみて、必要に応じて有料版を検討するのが良いでしょう。
Keepaを使うメリット・デメリット
Keepaは非常に便利なツールですが、利用する上でのメリットと、知っておくべきデメリット(注意点)があります。
メリット
- 無料で基本機能が充実: 価格推移の確認と値下げ通知という、一般の買い物客にとって最も重要な機能が無料で利用できます。
- 簡単な導入と利用: PCで利用する場合、Google Chromeなどのブラウザに拡張機能としてインストールすれば、特別な操作なしにAmazonの商品ページ上で自動的に価格推移グラフが表示されるようになります。また、スマートフォン用のアプリも提供されていて、外出先でも手軽に利用できます。
- 豊富な情報量(特に有料版): 有料版にアップグレードすれば、価格だけでなく、売れ筋ランキング、出品者数、在庫状況、レビュー動向など、多角的なデータを得ることができます。
- 買い時を逃さない: トラッキング機能を使えば、設定した価格になった際に自動で通知が届くため、価格チェックの手間が省け、絶好の購入タイミングを逃すリスクを減らすことができます。
デメリット・注意点
- 情報のタイムラグ: Keepaが収集・表示する価格情報は、完全にリアルタイムではない場合があります。価格が更新されるまでに若干のタイムラグが生じることがあり、表示されている価格が必ずしもその瞬間の最安値であるとは限りません。購入を決定する前には、必ずAmazonの商品ページで最新の価格を確認しましょう。
- 対象外の商品・価格がある: KeepaはAmazonのほぼ全ての商品を追跡していますが、一部対象外となるものもあります。例えば、Kindleストアの電子書籍やAmazonインスタント・ビデオなどのデジタルコンテンツ、また、ごく短時間で終了するタイムセールなどの価格は、追跡・表示されない場合があります。
- 送料は含まれない: Keepaのグラフに表示される価格や、トラッキング機能で設定する目標価格には、基本的に送料が含まれていません。特に、Amazonマーケットプレイスの出品者から購入する場合は、商品価格が安くても送料が高額なケースがあります。最終的な支払総額は、必ず送料を含めて確認するようにしましょう。
- 拡張機能の対応ブラウザ限定: PCで利用するブラウザ拡張機能は、Google Chrome, Mozilla Firefox, Microsoft Edge, Apple Safari, Operaといった主要なブラウザに対応していますが、それ以外のマイナーなブラウザでは利用できない場合があります。ただし、Keepaのウェブサイト版やスマートフォンアプリ版はブラウザの種類に関わらず利用可能です。
【実践】Keepaで価格推移をチェックする具体的な方法
Keepaの概要が分かったところで、ここからは実際にKeepaを使ってAmazonの価格推移をチェックする具体的な方法を、利用する環境(PCブラウザ、スマホアプリ、ウェブサイト)ごとに解説します。
また、価格推移グラフの基本的な見方や、便利なトラッキング機能の設定方法についても触れていきます。
PCブラウザ拡張機能での使い方
PCでAmazonをよく利用する方にとって、最も便利なのがブラウザ拡張機能を使う方法。一度インストールしてしまえば、Amazonの商品ページを見るだけで自動的にKeepaのグラフが表示されるようになります。
インストール方法
- Google Chrome: Chromeウェブストアを開き、「Keepa」と検索します。「Keepa - Amazon Price Tracker」を見つけたら、「Chromeに追加」ボタンをクリックし、確認画面で「拡張機能を追加」を選択すればインストール完了です 。
- Apple Safari (Mac): Mac App Storeから「Keepa for Amazon」アプリをインストールします。インストール後、Safariを開き、メニューバーの「Safari」>「設定」(または「環境設定」)>「機能拡張」タブを選択します。左側のリストにある「Keepa」にチェックを入れ、アクセス権限を許可すれば有効になります。
- Mozilla Firefox, Microsoft Edge, Opera: それぞれのブラウザに対応したアドオンストア(例: Firefox ADD-ONS, Microsoft Edge アドオン)で「Keepa」を検索し、同様の手順でインストールします。
拡張機能のインストールが完了したら、特別な操作は不要です。いつも通りAmazon.co.jpで商品ページを開いてみてください。通常、商品画像やタイトル、価格が表示されているエリアの下あたりに、自動的にKeepaの価格推移グラフが表示されるはずです。
もしグラフが表示されない場合は、ブラウザの拡張機能管理画面でKeepaが有効になっているか、また、アクセス権限が正しく設定されているかを確認してみてください。
さらに便利な使い方として、Keepaの設定を変更することで、Amazonの商品検索結果一覧ページなどで、各商品の画像にマウスカーソルを合わせた際に、小さな価格推移グラフをポップアップ表示させることも可能です。これにより、商品ページを開く前に、価格変動の概要を素早く確認できます。(設定方法は後述のKeepaウェブサイトの設定項目から行えます)
このブラウザ拡張機能による利用方法は、普段のAmazonでのブラウジング体験の中に自然に価格情報が組み込まれるため、最も手間なく、継続的に価格推移をチェックしたい方におすすめです 1。
スマホアプリでの使い方
外出先や、PCがない環境でAmazonの価格をチェックしたい場合には、スマートフォンアプリが便利です。iOS版とAndroid版の両方が提供されています。
初期設定
アプリを初めて起動すると、言語設定と、利用するAmazonの国(ロケール)を選択する画面が表示される場合があります。言語は「日本語」、Amazonロケールは「.co.jp」(日本)を選択しましょう。
使い方
Keepaアプリを使って価格推移を調べる方法はいくつかあります。
- アプリを開くと表示される検索窓に、調べたい商品の名前、キーワード、またはASINコード(Amazon固有の商品識別番号)を入力して検索します。
検索結果から商品を選択すると、価格推移グラフなどが表示されます。
- スマートフォンのブラウザ(SafariやChromeなど)でAmazonの商品ページを開いている状態で、ブラウザの共有メニュー(シェアボタン)をタップし、共有先として「Keepa」アプリを選択します。
これにより、表示中の商品の情報がKeepaアプリで開かれます。
- Keepaアプリには、Amazonサイトを表示するための簡易的なブラウザ機能が内蔵されている場合があります。
アプリ内のAmazonアイコンなどをタップしてAmazonサイトを開き、商品ページにアクセスすると、ページ内にKeepaの価格推移グラフが表示されることがあります。
- Keepaスマホアプリのユニークな機能として、バーコードスキャン機能があります。アプリのカメラ機能を使って、実店舗にある商品のバーコードを読み取ると、その商品がAmazonでいくらで販売されているか、過去の価格推移はどうだったかなどを即座に確認できます。
実店舗とオンラインの価格を比較したいときや、商品仕入れの判断材料として活用したいときに非常に便利です。
スマホアプリは、場所を選ばずに価格チェックができる点や、バーコードスキャンという独自の機能が魅力です。
Keepaウェブサイトでの使い方
ブラウザ拡張機能やスマホアプリをインストールしたくない場合や、一時的に他のPCなどで価格を調べたい場合には、Keepaの公式ウェブサイトを直接利用する方法もあります。
アクセス方法
お使いのブラウザで「Keepa.com」にアクセスします。
- Keepaのウェブサイトを開くと、ページ上部に検索窓があります。ここに、調べたい商品の「商品名」、「ASINコード」、または「Amazonの商品ページのURL」のいずれかを入力し、検索ボタン(虫眼鏡アイコンなど)をクリックします。
- 検索結果に該当する商品が表示されたら、それをクリックします。
- 選択した商品の詳細ページが開き、価格推移グラフなどが表示されます。
この方法は、ソフトウェアのインストールが不要なため、どんな環境からでも手軽に利用できるのがメリットです。ただし、Amazonの商品ページを見るたびにKeepaサイトで検索し直す必要があるため、頻繁に価格チェックを行う場合には、拡張機能やアプリの方が効率的かもしれません。
なお、Keepaのウェブサイトでも無料アカウントを登録すれば、商品のトラッキング設定など、拡張機能やアプリと同様の機能を利用することが可能です。
価格推移グラフの見方とポイント
画像出典:chrome ウェブストア「Keepa」
Keepaの心臓部とも言えるのが、価格推移グラフです。このグラフを正しく読み解くことが、賢い買い物への第一歩となります。
グラフの基本
グラフは通常、縦軸が価格、横軸が日付(時間)を表しています。時間の経過とともに価格がどのように変動してきたかを示しています。
表示項目
グラフ内には、色分けされた複数の線が表示されることが一般的です。
- 青色の線 (New): マーケットプレイスに出品されている「新品」商品の価格(送料を含まない最低価格)の推移を示します。
- 黒色の線 (Used): 「中古」商品の価格推移を示します。
- オレンジ色の領域/線 (Amazon): Amazon.co.jp自身が販売・発送する商品の価格推移を示します。この線が表示されている期間は、Amazonが在庫を持って販売していたことを意味します。
- 緑色の線 (Sales Rank): その商品のAmazon内での売れ筋ランキングの推移を示します。線が下に行くほどランキング上位(よく売れている)ことを意味します。
- その他の線(有料版): 有料版では、出品者数、レビュー数、評価平均などの推移を示す線も表示されることがあります。
期間の変更
グラフの右上や右下あたりに、表示期間を切り替えるためのボタンがあります。
「1日(Day)」「1週間(Week)」「1ヶ月(Month)」「3ヶ月(3 Months)」「1年(Year)」「全期間(All)」などを選択することで、見たい期間の価格変動を詳細に確認できます。
短期間の変動を見たい場合や、長期的なトレンド、季節ごとの変動パターンを見たい場合など、目的に応じて期間を切り替えることが重要です。
読み取りのポイント
以下の点に注目すると、より多くの情報を引き出すことができます。
現在の価格レベル判断
- 現在の価格(グラフの右端)が、過去の最安値や平均的な価格帯と比較してどの程度の水準にあるかを確認します。
過去の最安値に近ければ「買い時」、過去の最高値に近ければ「待ち時」と判断する材料になります。
価格変動パターン
- グラフ全体を俯瞰して、価格が定期的に下がっている時期がないか(例:特定の曜日、月末、セール時期など)を探します。
もし規則的なパターンが見つかれば、次回の値下がり時期を予測できる可能性があります。
Amazon本体の在庫状況
- オレンジ色の線(Amazon販売価格)の有無に注目します。この線が途切れている期間は、Amazon本体が在庫切れだった可能性が高いことを示します。
Amazon本体が在庫を持っていると、価格競争が激しくなり、全体の価格が抑えられる傾向があります。
逆にAmazonが在庫切れになると、マーケットプレイス出品者の価格設定がより重要になり、価格が上昇することもあります。この情報は、特にカート取得率(どの出品者から買われやすいか)にも影響を与えるため、購入判断の参考になります。
ランキングの変動との関連
- 価格の変動(特に下落)と、売れ筋ランキングの変動(緑色の線の上昇=ランキング改善)が連動しているかを確認します。
価格が下がったことで売れ行きが伸びているのか、あるいは単に在庫処分的な値下げなのかなどを推測する手がかりになります。ランキングが急激に変動している時期は、価格や需要に大きな変化があった可能性を示唆します。
このように、価格推移グラフは単なる価格の記録ではなく、市場の動向や商品の人気度、買い時を判断するための豊富な情報源です。
様々な角度からグラフを読み解く練習をすることで、より深い洞察が得られるようになります。
「トラッキング機能」で買い時を逃さない方法
画像出典:chrome ウェブストア「Keepa」
気になる商品があるけれど、今は少し価格が高いと感じている場合や、過去の最安値まで下がったら購入したいと考えている場合に非常に役立つのが、Keepaの「トラッキング機能」です。
トラッキング機能とは?
トラッキング機能とは、特定の商品に対して、自分が購入したいと思う希望価格を設定しておくと、その商品の価格が設定した価格以下(または有料版では設定価格以上も可能)になった瞬間に、メールやアプリ通知などで知らせてくれる機能のこと。
常に自分で価格をチェックし続ける手間なく、自動的に買い時を知ることができます。
トラッキング機能の設定方法
- トラッキング画面を開く
ブラウザ拡張機能の場合: Amazonの商品ページに表示されているKeepaグラフのタブから「商品のトラッキング (Track product)」を選択します。
Keepaウェブサイト/スマホアプリの場合: 商品の詳細ページにある同様の「トラッキング」や「価格を追跡」といったメニューを選択します。 - 価格タイプと希望価格を設定
どの価格を追跡対象とするかを選択します。「Amazon」(Amazon本体販売価格)、「新品 (New)」(マーケットプレイスの新品最安値)、「中古 (Used)」などから選べます。通常は「新品」か「Amazon」を選択することが多いでしょう。
希望する価格を入力します。直接数値を入力するか、グラフ横の価格軸にあるスライダーを動かして設定することも可能です 3。価格は「〇〇円 以下 (or less)」の形式で設定します(無料版の場合)。 - 追跡期間と通知方法を選択
どれくらいの期間、価格を追跡するかを設定できます(例: 1年間)。
通知を受け取る方法を選択します。メールアドレス(アカウント登録が必要)、Telegram、Webプッシュ通知(ブラウザへの通知)、モバイルアプリ通知(スマホアプリ利用時)などが選択肢として表示されます 3。利用可能な通知方法は、アカウント設定や利用しているプラットフォームによって異なります。 - トラッキング開始
最後に「トラッキング開始 (Start tracking)」ボタンをクリックすれば設定完了です。
活用ポイント
- 過去の価格推移グラフを見て、過去の最安値や、頻繁に到達していた価格帯などを参考に、現実的な目標価格を設定すると良いでしょう。
- 複数の商品を同時にトラッキングリストに追加して管理できます。Keepaのアカウントページで、現在トラッキング中の商品一覧を確認・編集できます。
- Amazonの「ほしい物リスト」に登録している商品を、Keepaにインポートして一括でトラッキング設定することも可能。
これを行うには、事前にAmazon側で該当のほしい物リストを「公開」設定にしておく必要があります。設定後、Keepaのトラッキング設定画面から「ほしい物リストをインポート」を選び、リストのURLを貼り付ければ、リスト内の商品がまとめてトラッキング対象になります。
Keepa以外の価格推移チェックツールはある?
Amazonの価格推移をチェックするツールとしてKeepaは有名で高機能ですが、他にも同様の目的で利用できるツールが存在します。ここでは、代表的なツールとKeepaとの簡単な比較をします。
その他のツール紹介(簡単比較)
Keepa以外にも、以下のようなツールがあります。それぞれ特徴やターゲットとするユーザー層が異なります。
Amacode
- 主に、せどり(転売)やAmazonでの物販ビジネスを行う事業者向けに開発されたツールです。
スマートフォンアプリが中心で、商品のバーコードを読み取って、Amazonでの販売価格、新品・中古の最安値、損益分岐点などを素早く表示する機能が特徴です。
価格推移の確認も可能ですが、仕入れ判断や利益計算に重点が置かれています。
Seller Sprite
- こちらもAmazonセラー向けのリサーチツール。価格推移の確認機能もありますが、それよりも市場全体の需要予測、キーワードリサーチ、競合セラーの分析といった、ビッグデータを活用した詳細な市場分析機能に強みがあります。
本格的なデータ分析を行いたい中・上級者向けのツールと言えます。
HOW MUCH
- 無料で利用できるスマートフォンアプリ(主にiOS向けとされています)です。商品のバーコード読み取りやキーワード検索で、Amazonだけでなく楽天市場やYahoo!ショッピングなど、複数のECサイトの価格を比較できる点が特徴です。
Amazonの価格推移表示には、内部的にKeepaのグラフデータを参照している場合もあるようです。複数のサイトを横断して価格比較したい場合に便利です。
オークファンプロPlus (Aucfan Pro Plus)
- ヤフオク!などのオークション相場分析で有名なオークファンが提供する、物販ビジネス向けの有料リサーチツールです。
Amazonの商品リサーチ機能も搭載しており、その一部として価格推移グラフ(新品、中古、Amazon本体)、推定販売数、売れ筋ランキング、出品者数などのデータを確認できます。
オークションとAmazonの両方を分析したい方に向いています。
差額王 (Sagakuo)
- Google スプレッドシートの拡張機能として提供されるツールです。JANコードなどを入力すると、Amazonの商品情報を自動で取得し、価格差、ランキング、競合情報などを一覧表示できます。
Keepaとの連携機能もあり、データをまとめて管理・分析したい事業者向けのツールです。
Keepaと他のツールの簡易比較(一般購入者向け視点)
ツール名 | 主な焦点 | 特徴的な機能 | プラットフォーム | 無料利用 |
---|---|---|---|---|
Keepa | Amazon価格追跡・分析 | 詳細な価格グラフ、トラッキング | ブラウザ拡張, アプリ, Web | ○ |
Amacode | せどり・仕入れ判断サポート | バーコード読取, 損益計算 | アプリ (iOS/Android) | △ (一部) |
HOW MUCH | ECサイト横断価格比較 | 楽天・Yahoo等も比較, バーコード | アプリ (iOS中心?) | ○ |
Seller Sprite | 高度な市場・競合リサーチ | キーワード分析, 需要予測 | Web, 拡張, アプリ(iOS) | △ (一部) |
オークファン | オークション・Amazonリサーチ | 推定販売数, オークション相場 | Web | × |
差額王 | 商品情報自動取得・管理 | スプレッドシート連携 | Web (Google拡張) | ○ |
このように見てみると、Amazonでの一般的な買い物において、価格推移を詳しく知りたい、値下げタイミングを逃したくないなら、Keepaの無料版が一番バランスが取れていて、機能的にも十分であると言えます。
他のツールの多くは、本格的な物販ビジネスといった特定の目的を持つユーザーを対象としており、より専門的な機能(損益計算、市場分析、複数サイト連携など)を提供しています。
もし、Amazonで少しでもお得に買い物をしたいと考えているなら、まずはKeepaから試してみるのが最適解と言えるでしょう。
Amazon価格推移チェックのよくある質問(FAQ)
最後に、Amazonの価格推移チェックやKeepaに関して、ユーザーからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
なぜ価格推移チェックにはKeepaがよく使われるのですか?
- いくつか理由がありますが、主に以下の点が挙げられます。
1. 無料版の機能が充実している: 価格履歴グラフの閲覧と基本的な値下げ通知(トラッキング)という、多くのユーザーが必要とするコアな機能が無料で利用できるため、導入のハードルが低い点です。
2. 使いやすさ: 特にPCブラウザ拡張機能は、Amazonの商品ページ上に自動でグラフを表示してくれるため、非常にシームレスで使い勝手が良いと評価されています 5。
3. 情報の信頼性と網羅性: 長年にわたりAmazonの価格データを収集しており、そのデータの豊富さや(タイムラグはあれど)比較的に高い精度が信頼されています。世界中のAmazonに対応している点も強みです。
SafariでもKeepaは使えますか?
- はい、利用可能です。MacのSafariで利用する場合、以前は少し設定が複雑な時期もありましたが、現在はMac App Storeから「Keepa for Amazon」アプリをインストールし、Safariの機能拡張設定で有効にするだけで簡単に利用できます。
また、Keepaのウェブサイト(Keepa.com)を直接利用する方法や、iPhoneやiPadであればKeepaのiOSアプリを利用する方法もあります。
Keepaの有料版はどのような人におすすめですか?
- Keepaの有料版は、無料版にはない詳細なデータ(売れ筋ランキング推移、出品者数、在庫数、Buy Box統計など)や高度な機能(値上げ通知、製品ファインダーなど)を提供してます。以下のような方におすすめです。
◼︎Amazonで商品を販売しているセラー(出品者)の方
◼︎商品仕入れの判断や市場動向を分析するために、詳細なデータを活用したいと考えている方
◼︎商品の人気度や競合状況など、価格以外の市場トレンドを深く分析したい方
一般の買い物客の方であれば、多くの場合、無料版の機能で十分に目的を達成できるでしょう。
トラッキング通知はどのくらいの頻度で来ますか?
- 通知は、設定した価格条件(例: 〇〇円以下)を商品価格が満たした「瞬間」に来ます。
そのため、通知頻度は商品の価格変動の度合いに依存します。価格が安定している商品であれば、条件を満たした時に一度だけ通知が来るかもしれません。
一方で、価格が頻繁に上下し、設定した価格帯を何度も行き来するような商品の場合、通知が比較的頻繁に来る可能性もあります。
もし通知が多すぎると感じる場合は、トラッキングの目標価格を調整するか、一時的に通知をオフにすることも可能です。(通知頻度に関する直接的な記述は見当たりませんでしたが、機能の性質からの推測です 3)。
価格推移を賢く活用してAmazonでお得に買い物をしよう
この記事では、Amazonの価格がなぜ変動するのか、そしてその価格推移をチェックすることのメリット、さらには定番ツール「Keepa」の具体的な使い方や注意点について詳しく解説してきました。
Amazonの価格は、出品者間の競争、需要と供給、セール、在庫状況など、様々な要因によって常に変動しています。
さっそくKeepaをインストールして、次の買い物をよりお得に!
Keepaのようなツールを使って、複雑に見える価格の動きを分かりやすいグラフで視覚的に捉え、過去の履歴から傾向を読み取り、購入のタイミングを賢く見計らいましょう!
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