実話をもとにした映画のおすすめ20選！事件・戦争・ヒューマンドラマのジャンルごとに紹介

巨大な権力や組織の闇に、地道な取材で立ち向かうジャーナリストたちの姿に心打たれたい人におすすめ。本作は、カトリック教会の神父による性的虐待事件を暴いた新聞記者たちの実話を描く社会派ドラマです。派手な演出はなく、証言と物証を一つひとつ積み上げていくリアルな調査の過程を丹念に描写。権力の圧力に屈せず、被害者の声に耳を傾け続ける記者たちの静かながらも揺ぎない信念が、観る者の胸に深く突き刺さります。報道の自由と、真実を追求することの尊さを改めて考えさせられる一作です。

実際に起きたテロ事件の緊迫感を、これ以上ないリアリティで体感したい人におすすめです。本作の最大の特徴は、2015年に高速鉄道タリス内で起きたイスラム過激派によるテロ事件に立ち向かった3人のアメリカ人青年を、なんと本人たちが演じていること。ごく普通の若者たちが、いかにしてテロリストに立ち向かう英雄となったのか。事件に至るまでの彼らの日常や友情を丁寧に描くことで、クライマックスの数分間に訪れる極限の恐怖と勇気がより一層際立ちます。ドキュメンタリーとドラマが融合した、クリント・イーストウッド監督ならではの意欲作です。

ハラハラドキドキが止まらない、実話を基にした極上のエンターテインメント作品を観たい人におすすめです。1979年のイラン革命で人質となったアメリカ大使館員を救出するため、CIAが立案した作戦は、なんとSF映画のロケハンを装って彼らを国外脱出させるという奇想天外なもの。絶対にバレてはいけない緊張感と、次々と襲いかかるトラブルをどう乗り越えるのか、そのスリリングな展開に最後まで目が離せません。史実に基づいているからこその重厚さと、 Hollywoodならではのユーモアが絶妙に融合した傑作サスペンスです。

ひとつの記事が社会を動かす瞬間に立ち会いたい、報道の力を信じる人におすすめです。本作は、ハリウッドの著名プロデューサーによる数十年にわたる性的暴行事件を暴き、世界的な#MeToo運動の引き金となった2人の女性記者の調査報道を描く物語。被害女性たちが過去のトラウマと恐怖を乗り越え、沈黙を破るまでの葛藤と、記者たちの粘り強い取材が生々しく描かれています。声を上げることの難しさと尊さ、そして連帯する女性たちの強さに胸が熱くなる、今こそ観るべき重要な一作です。

人間の持つ恐ろしい二面性や、心の闇を覗いてみたい人におすすめなのが、実在した殺し屋リチャード・ククリンスキーの半生を描いた本作です。彼は、家族を何よりも愛する理想的な父親である一方で、100人以上を殺害したとされる冷酷非情な暗殺者でした。なぜ彼は、家庭と仕事という二つの顔を完璧に使い分けることができたのか。その心の奥底にある闇や、家族への愛ゆえにエスカレートしていく凶行が、淡々としたタッチで描かれます。主演マイケル・シャノンの氷のような演技が、観る者を凍りつかせるクライムサスペンスです。

正義とは何か、人が変わる瞬間を目撃して心を揺さぶられたい人におすすめ。1980年代の韓国を舞台に、お金儲けを第一に考えていた税務弁護士が、ある冤罪事件をきっかけに人権派弁護士へと変貌を遂げていく姿を描きます。モデルとなったのは、後の韓国大統領・盧武鉉（ノ・ムヒョン）。国家という巨大な権力を前に、無実の青年を救うため、最初は乗り気でなかった主人公が次第に正義に目覚め、法廷で熱く闘う姿は圧巻です。主演ソン・ガンホの魂の演技に、涙なくしては観られない感動の社会派ドラマです。

実際に起きた未解決事件の闇と、翻弄される人々のやるせなさに触れたい人におすすめです。1991年に韓国で発生し、国民の関心を大きく集めた「カエル少年失踪事件」を題材にしたサスペンス。5人の小学生が忽然と姿を消し、警察の捜査は難航。メディアの過熱報道や、無責任な憶測によって、被害者の家族までもが追い詰められていきます。一体なぜ少年たちはいなくなったのか、そして犯人はどこにいるのか。事件の真相に迫ろうとする人々の姿を通して、社会の狂気とやるせない現実を突きつけられる重厚な一作です。

実在の事件を基にした、人間の底知れぬ悪意を描く重厚な作品が好きな人におすすめです。雑誌記者の藤井のもとに、獄中の死刑囚・須藤から一通の手紙が届きます。それは、須藤が関与した、まだ誰も知らない3つの殺人事件と、その首謀者「先生」の存在を告発するものでした。ジャーナリストとしての使命感から調査を始める藤井ですが、次第に事件の凶悪さに取り憑かれ、狂気の淵へと引きずり込まれていきます。ピエール瀧とリリー・フランキーの怪演は必見です。

倫理観が崩壊した家族が、破滅へと突き進む様をブラックな笑いと共に楽しみたい人におすすめです。本作は、2004年に福岡で発生した大牟田一家4人殺害事件という、衝撃的な実話をベースに描かれています。借金返済に追われた主人公一家が、金持ちを狙って殺人と金品強奪を繰り返していく様を、過激なバイオレンスと不謹慎なユーモアを交えて描写。常識が一切通用しない家族の暴走劇は、恐ろしくもあり、どこか滑稽でもあります。コンプライアンスを一切無視した、R15+指定の衝撃作です。

人間の内に秘められた愛と性の欲望、その深淵を覗き見てみたい人におすすめです。園子温監督が、実際に起きた殺人事件に着想を得て、女性の心の奥底に潜む暗部をえぐり出した問題作。ある殺人事件を追う女性刑事、大学助教授の貞淑な妻、そして売春しながら自分を探し求める人気作家の妹。全く接点のないはずの3人の女性の物語が交錯し、やがて衝撃的な真実へと繋がっていきます。愛とは何か、自分らしく生きるとは何かを問いかける、官能的で過激なサスペンスです。

歴史の裏側で世界を救った、知られざる英雄の栄光と苦悩の物語に触れたい人におすすめ。第二次世界大戦中、解読不可能とされたドイツ軍の暗号機「エニグマ」に挑んだ天才数学者アラン・チューリングの半生を描きます。彼の偉大な功績が戦争終結を早め、多くの命を救った一方で、彼自身は同性愛者であるという理由で過酷な運命を辿りました。暗号解読のサスペンスフルな展開と、社会の偏見に苦しんだ彼の人間ドラマが胸を打つ、感動と悲劇の物語です。

戦争がひとりの兵士の心に何をもたらすのか、そのリアルな姿を知りたい人におすすめです。米軍史上最多の160人を射殺した伝説の狙撃手、クリス・カイルの自叙伝をクリント・イーストウッド監督が映画化。仲間からは英雄と称賛される一方で、戦場での過酷な経験は彼の心を蝕み、家族との間にも深い溝を生んでいきます。本作は単なる戦争アクションではなく、英雄の孤独と、戦争が残す深い傷跡を描いたヒューマンドラマ。戦争とは何か、英雄とは何かを深く考えさせられる作品です。

戦争という極限状態の中、音楽がもたらす希望と人間の尊厳を描いた物語に感動したい人におすすめです。ナチス・ドイツ占領下のポーランドで、奇跡的に生き延びた実在のユダヤ人ピアニスト、シュピルマンの壮絶な体験を描いた作品。家族や仲間を失い、飢えと孤独に苦しみながらも、彼は音楽への情熱を失いませんでした。廃墟と化した街でドイツ人将校のためにピアノを弾くシーンは、敵味方を超えて魂が通じ合う、映画史に残る名場面です。アカデミー賞3部門に輝いた、紛れもない傑作です。

どんな逆境にあっても希望を失わない人間の強さと、愛の力に涙したい人におすすめです。第二次世界大戦後、シベリアの強制収容所（ラーゲリ）に不当に抑留された日本人、山本幡男の壮絶な半生を描いた物語。死と隣り合わせの過酷な環境で、彼は仲間たちを励まし続け、日本にいる妻や子どもたちとの再会を信じ続けました。仲間との絆、そして家族への深い愛情が、絶望的な状況を生き抜くための大きな支えとなります。その姿は、現代を生きる私たちの心にも、温かい光を灯してくれるでしょう。

日本の未来が決まった、歴史の転換点の裏側で何が起きていたのかを知りたい人におすすめです。太平洋戦争末期、ポツダム宣言受諾を巡って揺れる政府と、徹底抗戦を叫ぶ軍部、そして終戦に反対しクーデターを企てる若手将校たちの姿を、緊迫感あふれるタッチで描きます。昭和天皇の「聖断」が下されてから、玉音放送が国民に届くまで、日本が最も揺れ動いた24時間の攻防を克明に再現。役所広司、本木雅弘、松坂桃李ら豪華キャストによる重厚な演技合戦も見どころです。

心が温かくなる、最高のバディムービーで笑って泣きたい人におすすめです。事故で首から下が麻痺してしまった富豪の男と、スラム街出身で介護経験ゼロの青年。本来なら出会うはずのなかったふたりが、ユーモアと本音のぶつかり合いを通して、かけがえのない友情を育んでいく様子を痛快に描きます。実話に基づいた物語だからこその、リアルでパワフルな感動がここに。クラシックとソウルミュージックが彩る軽快なストーリーは、観終わった後、きっとあなたを幸せな気持ちにしてくれるはずです。

差別や偏見に負けず、自分の力で未来を切り拓いた女性たちの姿に勇気をもらいたい人におすすめです。1960年代、まだ人種差別が色濃く残る時代に、NASAの宇宙開発計画を支えた3人の天才的な黒人女性数学者の知られざる功績を描きます。性別や人種の壁に阻まれながらも、彼女たちは卓越した知性と揺ぎない信念で、前例のない困難なミッションに挑んでいきました。夢を諦めないことの素晴らしさと、逆境を乗り越える力を教えてくれる、爽快なサクセスストーリーです。

どんなにどん底の状況でも、愛する人のために頑張る父親の姿に感動したい人におすすめです。ウィル・スミスが実の息子と共演し、ホームレスから一流証券会社の社員となり、やがて億万長者になった実在の人物の半生を熱演。仕事も家も失い、幼い息子を抱えながらも、彼は決して夢を諦めませんでした。「幸せを追求する権利」を信じ、過酷な現実に立ち向かう父子の深い絆と、ひたむきな努力が胸を打ちます。明日への一歩を踏み出す勇気をくれる、希望に満ちた物語です。

「どうせ無理」なんて諦めたくない、何かに挑戦するすべての人におすすめの青春サクセスストーリーです。成績学年ビリ、勉強大嫌いのギャル・さやかが、一人の塾講師との出会いをきっかけに、超難関の慶應義塾大学を目指すという、実話に基づいた物語。周りからは無謀だと笑われながらも、個性的な恩師の指導のもと、彼女は驚くべき潜在能力を発揮していきます。夢に向かって突き進むひたむきな姿は、受験生はもちろん、目標を持つすべての人の背中を押してくれるはずです。

ひとつの目標に向かって仲間と支え合い、困難を乗り越える物語で元気をもらいたい人におすすめ。昭和40年、閉鎖の危機に瀕した福島県いわきの炭鉱町を舞台に、起死回生の策として立ち上げられた「常磐ハワイアンセンター」（現スパリゾートハワイアンズ）の誕生秘話を描きます。最初はバラバラだった炭鉱の娘たちが、都会から来たダンス講師の指導のもと、フラガールとして成長していく姿は、笑いあり涙あり。蒼井優が演じる主人公の情熱的なダンスシーンは必見です。