クレジットカードを作りたいのに、過去の金融事故や滞納などで「超ブラック」と呼ばれる状態になってしまい、もうカードは持てないのではと不安に感じている人は少なくありません。
実際、債務整理や長期延滞の経験がある場合、通常の審査に通るのは難しいのが現実です。
しかし、金融事故の経過期間によっては、新規発行を目指せるケースもあります。さらに、家族カードのように審査を必要とせず申込めるカードも有効な選択肢の候補です。
以下の表では、クレジットカード発行の優先事項ごとに、比較的審査に通りやすいクレジットカードをまとめました。
属性 | おすすめのクレジットカード |
---|---|
すぐにカードを作りたい人 | ACマスターカード、エポスカード、PayPayカード |
キャリアや提携サービスを活用したい人 | dカード、au PAYカード、Amazon Prime Mastercard |
日常生活や買いもので便利に使いたい人 | イオンカードセレクト、楽天カード、リクルートカード、apollostation card |
本記事では、ブラックリストに載っていても作れる可能性があるクレジットカード10選を紹介します。
併せて、ブラックリストに載る原因や、発行が期待できるカードの選び方、審査に通る可能性を高めるコツについても解説します。
よくある疑問点も整理しているため、ブラック状態でクレジットカードの発行を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
- 超ブラックでも作れる可能性があるクレジットカードおすすめ10選
- ACマスターカード|年会費無料で最短即日受け取りが可能
- PayPayカード|年会費無料で申込みから最短数日で発行可能
- イオンカードセレクト|銀行系カードながら年会費無料で発行しやすい
- エポスカード|審査が比較的緩やかで年会費も無料
- 楽天カード|信販系カードでネット申込みに強い
- リクルートカード|信販系で審査はネット完結
- dカード|特にドコモユーザーにお得な通信系カード
- au PAYカード|年会費無料でauユーザーにおすすめ
- Amazon Prime Mastercard|Prime会員なら実質年会費無料
- apollostation card|年会費無料でガソリン利用に便利
- そもそもクレジットカードのブラックリスト・超ブラック(スーパーブラック)とは?
- ブラックリストとは
- 超ブラック(スーパーブラック)とは
- 信用情報について
- クレジットカードのブラックリストに載ってしまうおもな事由
- クレジットカード支払いの延滞
- 奨学金・携帯電話料金の遅延
- 短期間でのクレジットカード複数枚申込
- クレジット会社による強制解約
- 代位弁済
- 債務整理
- クレジットカード会社独自の社内ブラック
- 自分がクレジットカードのブラックリストに載っているか確認する方法
- CIC(株式会社シー・アイ・シー)
- JICC(株式会社日本信用情報機構)
- KSC(全国銀行個人信用情報センター)
- 超ブラック(スーパーブラック)でもクレジットカードを作れるのか
- クレジットカードのブラックリストに載るとできなくなること
- 事由によるクレジットカードのブラックリスト該当期間の違い
- 滞納や延滞をした場合
- 申込ブラックの場合
- 代位弁済をした場合
- 債務整理をした場合
- クレジットカードのブラックリストから外れる可能性がある条件
- 滞納している支払いを完済する
- 保有期間を経過する
- クレジットカードを作れるかどうかはブラックの程度による
- 超ブラックの人がクレジットカードを選ぶポイント
- 消費者金融系のクレジットカードを検討する
- 年会費無料のクレジットカードを選ぶ
- アルバイト・パートでも申込めるカードを選ぶ
- 入会キャンペーン実施中のカードを選ぶ
- 現在の収入を重視するカードを選ぶ
- 過去に支払いが遅延したクレジットカードは避ける
- 超ブラックでもクレジットカードの審査通過を目指す7つのコツ
- 同時に多くのクレジットカードを申込まない
- キャッシング枠を付帯せずに申込む
- 申込みフォームの記載漏れや虚偽申告をしない
- 収入が安定してから申込む
- 固定電話の番号を記載する
- 保有期間が経過するのを待つ
- 小さな信用を積み重ねる
- 超ブラックでも作れる可能性があるほかのカード
- 審査不要のクレジットカード「家族カード」
- 口座から引き落とされる「デビットカード」
- チャージ金額の範囲内で使える「プリペイドカード」
- あと払いチャージ機能付きの「バンドルカード」
- クレジットカードのブラックリストに載らないために意識すること
- 返済を怠らない
- 短期間で複数のクレジットカードなどを申込まない
- 虚偽の申告をしない
- 債務整理は最終手段
- 超ブラックの人がクレジットカード以外でお金を用意する方法
- 友達や親戚から借りる
- 日払いのアルバイトをする
- 不用品を売却する
- 質屋で借りる
- 勤務先や保険の融資制度を利用する
- 公的融資制度を利用する
- 生活保護を申込む
- クレジットカードの超ブラックについてよくある質問
- まとめ:超ブラックの場合は信用情報を回復してクレジットカード発行を目指そう
この記事でわかること
- ブラックリスト掲載の過去があっても審査に通りやすいクレジットカードの種類
- ブラックリストや超ブラック状態とは何か
- 超ブラックの人がクレジットカードを選ぶポイント
- 超ブラックの人がクレジットカードの審査に通るためのコツ
- ブラックリストから外れるための工夫
超ブラックでも作れる可能性があるクレジットカードおすすめ10選
クレジットカード名 | 年会費 | ポイント還元率 | 特徴 |
---|---|---|---|
ACマスターカード | 無料 | 0%(自動キャッシュバックあり) | 全国に893台ある自動契約機でカードの即日受取が可能 |
PayPayカード | 無料 | 1.0% | Yahoo!ショッピング・LOHACOで最大5.0%還元 |
イオンカードセレクト | 無料 | 0.5%〜1.0% | イオングループではいつでも還元率2倍、毎月20日と30日はイオングループでのお買いものが5%OFF |
エポスカード | 永年無料 | 0.50% | 年4回「マルコとマルオのご優待」期間中は、マルイ・モディ・マルイ通販で10%OFF |
楽天カード | 永年無料 | 1.0%~3.0% | 楽天市場での還元率はいつでも3.0%以上 |
リクルートカード | 永年無料 | 1.2%~3.2% | リクルートサービスの利用で最大3.2%還元 |
dカード | 永年無料 | 1.0%~10.5% | dカードポイントモール経由のインターネット通販で還元率最大10.5倍 |
au PAYカード | 永年無料 | 1.0% | 年会費無料で使用でき、au PAY残高チャージやショッピングでいつでも1.0%還元 |
Amazon Prime Mastercard | 永年無料 | 1.0%~2.0% | Amazonプライム会員のみが申込めるカード、Amazonではいつでも2.0%還元 |
apollostation card | 永年無料 | 0.5% | 貯まったポイントは、ガソリンの1年間値引きやアイテムとの交換に利用可能 |
ACマスターカード|年会費無料で最短即日受け取りが可能
こんな人におすすめ
- すぐにでもカードを作りたい人
- 審査が柔軟な消費者金融系のカードを探している人
- 年会費無料で維持費をかけたくない人
ACマスターカードは消費者金融系のカードで、比較的審査が柔軟な傾向があります。年会費は無料で維持費の心配がなく、コストをかけずに利用できます。全国に893台ある自動契約機で最短即日受け取りが可能なため、すぐにカードを作りたい人にも便利です。
PayPayカード|年会費無料で申込みから最短数日で発行可能
こんな人におすすめ
- スマホ決済を日常的に使っている人
- 年会費無料の信販系カードを希望する人
- 比較的柔軟な審査でカードを作りたい人
PayPayカードは信販系のカードで、比較的柔軟な審査体制が特徴です。年会費は永年無料で、カード維持のコストを気にせず利用できます。申込みから最短5分で発行可能なうえに、スマホ決済との連携もスムーズです。
イオンカードセレクト|銀行系カードながら年会費無料で発行しやすい
こんな人におすすめ
- イオングループでの買いものをよくする人
- 初めて銀行系のクレジットカードを持ちたい人
- 年会費無料で維持費をかけたくない人
イオンカードセレクトは銀行系のカードでありながら、年会費が永年無料なので初めてのクレジットカードにも向いています。申込みから発行までは通常1〜2週間程度かかりますが、日常的な支払いにも使いやすいカードです。
エポスカード|審査が比較的緩やかで年会費も無料
こんな人におすすめ
- 初めてクレジットカードをつくる人
- 即日受け取りが可能なカードを希望する人
- 年会費無料でコストをかけたくない人
エポスカードは流通系カードで、初めてのクレジットカードでも申込みやすく、比較的審査が柔軟です。年会費無料で維持費もかかりません。マルイ店舗では即日受け取りサービスもあるため、急ぎの場合にも便利です。
楽天カード|信販系カードでネット申込みに強い
こんな人におすすめ
- 楽天市場でよく買いものをする人
- ほかの楽天サービスも利用している人
- 年会費無料で審査が柔軟なカードを探している人
楽天カードは信販系のカードで、審査が柔軟な傾向にあります。年会費は永年無料で、維持費を気にせず使えます。ネット完結での申込みが可能なため、カード到着までスムーズです。
リクルートカード|信販系で審査はネット完結
こんな人におすすめ
- インターネットで簡単に申込みたい人
- 年会費無料のカードを希望する人
- 高還元率よりも使いやすさを重視する人
リクルートカードは信販系カードで、オンラインで申込みが完結します。年会費は永年無料と、維持費がかからない点も魅力です。審査は比較的スピーディーで、効率的にカードを作りたい人に向いています。
dカード|特にドコモユーザーにお得な通信系カード
こんな人におすすめ
- ドコモユーザーでポイントを効率的に貯めたい人
- 年会費無料(通常版)で維持費をかけたくない人
- インターネットで申込みから発行まで完結させたい人
dカードは通信系カードで、ドコモユーザー以外も申込み可能です。年会費は永年無料で、通常版のカードであれば維持費の心配がありません。インターネットからの申込みに対応しており、スムーズに発行できます。
au PAYカード|年会費無料でauユーザーにおすすめ
こんな人におすすめ
- au契約者で審査までの手続きをスムーズに通したい人
- 年会費無料で手軽に使えるカードを探している人
- オンラインで申込みを完結させたい人
au PAYカードは流通系カードで、特にau契約者は審査までの手続きが比較的スムーズです。年会費は永年無料で維持費がかかりません。申込みから発行までオンラインで完結できるため、手間も少ないカードです。
Amazon Prime Mastercard|Prime会員なら実質年会費無料
こんな人におすすめ
- Amazonを頻繁に利用する人
- Prime会員でお得なカードを持ちたい人
- インターネットでスムーズに申込みを完結させたい人
Amazon Prime Mastercardは銀行系カードで、Amazon利用者が作りやすいカードです。Prime会員なら年会費は実質無料なので、コストを抑えて保有できます。インターネットでの申込みが可能で、発行までスムーズです。
apollostation card|年会費無料でガソリン利用に便利
こんな人におすすめ
- 車を日常的に利用する人
- 年会費無料で維持費をかけたくない人
- ガソリン代をクレジットカードで支払いたい人
apollostation cardは信販系カードで、申込みはオンラインで完結します。年会費は永年無料で維持費もかかりません。ガソリン代の支払いにも使いやすく、車を日常的に利用する人に向いているカードです。
そもそもクレジットカードのブラックリスト・超ブラック(スーパーブラック)とは?
クレジットカード審査に落ちやすい理由の一つに、いわゆる「ブラックリスト」や「超ブラック」と呼ばれる信用状態があります。
「ブラックリスト」や「超ブラック」について、漠然と、返すべきお金を返せていない状態とイメージしているものの、具体的な基準が曖昧な人もいるのではないでしょうか。それぞれの意味を確認しておきましょう。
ブラックリストとは
クレジットカードにおける「ブラックリスト」とは、信用情報機関に金融事故の履歴が登録された状態を指す俗称です。
リストという単語が使われているものの、実際に「ブラックリスト」という名簿が存在するわけではなく、延滞や債務整理といった金融事故が記録された状況を、一般的に「ブラックに載る」と表現しています。
金融事故にはクレジットカードやローンの返済遅延だけでなく、携帯電話端末の分割払いを長期にわたり滞納した場合も含まれます。一度事故情報が登録されると、たとえ返済や整理が完了しても信用情報には5年から7年ほど記録が残り、その間は新しいクレジットカードやローンの審査に通りにくくなるのが特徴です。
超ブラック(スーパーブラック)とは
超ブラック(スーパーブラック)とは、ブラックよりもさらに深刻な金融事故を抱えている状態を指す俗称です。
ブラックが延滞や任意整理など比較的軽度の事故を含み、すでに解決済みである場合もあるのに対し、超ブラックは多重債務により現在も返済不能がつづいているケースや、自己破産、個人再生といった重大な債務整理を行ったケースを意味します。
明確な定義はありませんが、自力での解決が困難なほど信用状態が悪化している場合に使われる表現です。金融機関からは、返済能力や返済意欲がきわめて低いと判断されてしまうでしょう。
信用情報について
そもそも、金融における信用情報とはどのようなことを指すのでしょうか。
信用情報とは、クレジットカードやローンの契約状況や利用履歴、返済状況など、個人の金融取引に関する情報です。
金融機関はこの情報をもとに申込者の返済能力や信用度を判断し、新たな契約や融資の可否を決めます。延滞や自己破産などの事故情報は5〜7年ほど記録され、その間は審査に大きな影響を与えると考えてよいでしょう。
一方、滞りなく返済した履歴は信用力を高める材料となります。この情報は「クレヒス(クレジットヒストリー)」とも呼ばれ、個人の信用を可視化する重要な指標です。
なお、信用情報には人種や健康状態、思想や犯罪歴などは一切含まれず、あくまで金融取引の履歴のみが登録される仕組みです。
クレジットカードのブラックリストに載ってしまうおもな事由
では、どのような行動をしてしまうとブラックリストに載るのでしょうか。その原因を知っていないと、自分がブラックリストに載るリスクがあることに気付けないかもしれません。おもな事由をチェックしていきましょう。
クレジットカード支払いの延滞
クレジットカードの支払いを61日以上、または3ヶ月以上遅延すると、信用情報に「異動」として記録されます。
この記録は金融事故情報として扱われ、金融機関からの信用評価が低下する主要な要因となります。カード会社によっては61日未満であっても事故扱いになる場合があるので、注意が必要です。
支払い日などをうっかり忘れてしまい、支払いが遅れてしまったという経験がある人もいるでしょう。短期間の入金忘れ、例えば1日、2日程度の遅れは再引き落とし期間として扱われる場合が多く、あまり問題にはなりません。
しかし、それが長引くと信用情報に影響してしまうのです。長期延滞がある場合、新規カードの発行やローン審査だけでなく、既存カードの利用停止や限度額の調整にも影響しかねません。
ショッピング利用やキャッシングの返済も対象で、延滞の回数や期間が長いほど信用情報上での評価は厳しくなります。長期延滞は、金融事故として登録される代表的な原因です。
なお、短期の延滞を何度も繰り返すのもブラックリストに載る原因になります。
奨学金・携帯電話料金の遅延
奨学金の返済や携帯電話端末の分割払いで支払いが遅れた場合も、信用情報に金融事故情報として登録され、ブラックリストに載る可能性があります。
まず、奨学金についてですが、日本最大規模の奨学金団体「独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)」への奨学金返済が開始されるのは、卒業後7ヶ月目からです。3ヶ月以上滞納すると金融事故として扱われ、完済後も5年間記録が残ります。
つづいて、携帯電話端末の分割払いですが、これはクレジット契約をしている状態に当たり、支払いが遅れれば当然、信用情報機関に記録されます。長期延滞や繰り返しの遅延はクレジットカードやローン審査で不利に扱われる原因となってしまうのです。
奨学金や携帯電話端末の分割払いは「借り入れ状態にある」という意識が薄れやすい支払いですが、立派な金融債務であり、延滞がつづくと信用評価に影響をおよぼすことに注意しなくてはなりません。
短期間でのクレジットカード複数枚申込
短期間に複数のクレジットカードを申込むと、信用情報には「申込み履歴」として記録が集中し、いわゆる「申込ブラック」と呼ばれる状態になることがあります。
申込ブラックとは、クレジットカード契約やローン契約を短期間に複数申込んだことにより、信用情報が悪い評価になっている状態です。クレジットカードの申込情報は信用情報機関に登録され、約6ヶ月間保存されます。
この期間に3件以上の申込みが重なると、実際には延滞がなくても、金融機関から「返済能力に不安があるのではないか」と疑われ、審査に不利に働く可能性が高まってしまうのです。
金融商品では、申込むことで特典を受けられるキャンペーンを実施しているケースも多いですが、そうした特典を目的に、契約してはすぐに解約する行動を短期間に繰り返すのも好ましくありません。
クレジット会社による強制解約
クレジットカード会社による強制解約は、信用情報に重大な影響を与える事由の一つです。強制解約される主な理由は、利用代金の長期延滞や督促無視のほか、現金化などの不正利用、申込時の虚偽申告といった規約違反が挙げられます。
クレジットカードの現金化とは、クレジットカードのショッピング枠を利用して現金を得る行為で、不正利用の代表的な例です。強制解約になると、その事実は信用情報機関に「金融事故」として登録され、通常5年間は記録が残ります。この情報は他社の審査でも共有されるため、新たにクレジットカードを発行したりローンを組んだりすることが極めて難しくなります。
代位弁済
代位弁済とは、借入金の返済が長期間滞った際に、保証会社などの第三者が本人に代わって支払う仕組みを指します。
通常、3ヶ月以上の延滞がつづいた場合に実行され、この時点で信用情報機関には「保証履行」または「代位弁済」として記録されます。この登録は重大な金融事故扱いとなり、ブラックリストに載る原因の一つです。
代位弁済が行われたあとは、保証会社が債務者に対して返済を請求する立場となりますが、すでに信用情報に傷が残っているため、新たな借入やクレジットカードの発行は困難になります。記録はおおむね5年間保存されるため、その間は金融取引に大きな制約を受けるでしょう。信用回復には、その後の返済を確実に行う姿勢が欠かせません。
債務整理
債務整理とは、弁護士などが借入者の代理人として借金を整理することで、任意整理、個人再生、自己破産などがあります。
これらの手続きを行うと信用情報には「異動」などの金融事故記録が残り、ブラックリスト入りの扱いとなります。記録は5〜7年にわたり保存され、この間は新規のクレジットカード発行や各種ローンの審査に通るのが困難です。
なかでも自己破産は影響が重く、記録が残る期間も長くなり、任意整理や個人再生であっても信用力は大きく低下します。
なお、任意整理の場合、信用情報が他の金融取引に影響する可能性があるものの、すぐに強制解約となるのは対象のカードのみです。一方で、個人再生と自己破産の場合は、利用中のすべてのクレジットカードが強制解約となり使えなくなります。
一度登録された情報は途中で削除できず、期間が経過するまで待つしかありません。そのため、債務整理を選択する際は生活を立て直す有効な手段である一方、信用情報に長期的な影響を残すことを理解したうえで判断する必要があります。
クレジットカード会社独自の社内ブラック
クレジットカード会社には、外部の信用情報機関とは別に、自社独自の基準で顧客を管理する仕組みがあります。
そこで不正利用や規約違反、繰り返しの延滞などがあった場合、いわゆる「社内ブラック」と呼ばれる扱いとなり、その会社では新規カード発行やローン契約が困難になります。
たとえ信用情報機関の事故記録が消えたあとでも、社内ブラックに登録されていれば、同じ会社では再び取引できないケースが多いのです。おもな対象は短期解約の繰り返しや不正利用、虚偽申告などです。社内ブラックはあくまでその会社独自の記録ですが、強制解約に至った場合は外部の信用情報にも事故として登録されるため、他社審査にも影響する可能性があります。
自分がクレジットカードのブラックリストに載っているか確認する方法
ブラックリストに載りやすい事由はわかっていても、確実な判断はできません。そのために利用できるのが、信用情報機関への開示請求です。
信用情報機関は次の3種類です。
それぞれの特徴や開示請求の方法を解説します。
CIC(株式会社シー・アイ・シー)
CIC(株式会社シー・アイ・シー)は、おもにクレジットカード会社が加盟する信用情報機関です。契約内容や支払い状況、延滞や強制解約といった金融事故情報まで幅広く記録されています。
もしクレジットカードの審査に落ちた場合、原因を把握するにはまずCIC(株式会社シー・アイ・シー)の情報を確認することが基本です。開示請求の方法はインターネット(2025年9月時点休止中)と郵送があり、全国どこからでも利用できます。
手数料はインターネット開示休止中のみ500円で、郵送の場合は申込みから1週間~10日ほどで開示報告書が発送されます。クレジット情報や申込情報、利用履歴などが開示され、自分がブラックリスト扱いになっていないかを確認するのに役立てられるでしょう。
JICC(株式会社日本信用情報機構)
JICC(株式会社日本信用情報機構)は、消費者金融や携帯電話会社などが加盟する信用情報機関です。記録内容はローンや分割払いの履歴、消費者金融での借入、そして携帯端末代の滞納情報などです。携帯料金の延滞が長期化すると「異動情報」として登録され、クレジットカード審査に影響を与えることも珍しくありません。
開示請求の方法は専用アプリ、または郵送で、手数料はデータ受取が1,000円、郵送での受取が1,300円です。
特に複数社からの借入がある人や、携帯端末の分割払いを利用している人は、JICCでの情報開示が有効です。
開示報告書では、氏名、生年月日、電話番号などの属性情報のほか、利用金額、残高、遅延、法的手続きの履歴などを確認でき、審査落ちの原因を把握しやすくなります。
KSC(全国銀行個人信用情報センター)
KSC(全国銀行個人信用情報センター)は銀行や信用金庫などが加盟する信用情報機関で、住宅ローンや銀行系カードの信用情報をチェックするのに役立ちます。記録される情報はローン契約や返済履歴、さらに官報に掲載された自己破産なども含まれます。
自己破産などの金融事故は、KSC(全国銀行個人信用情報センター)では「官報情報」として記録され、最長7年間残るため、その間は銀行系カードの審査に通りにくくなります。一方、CIC(株式会社シー・アイ・シー)やJICC(株式会社日本信用情報機構)では自己破産の保有期間は約5年であるため、影響期間に差が出る点も特徴です。
情報開示方法はインターネットと郵送があり、手数料はインターネットが1,000円、郵送の場合は1,679円から1,800円程度かかります。
郵送申込の場合は報告書が同じく郵送で送付されますが、インターネットの場合は指定のURLからダウンロードする形になり、これには期限が設けられているため、注意が必要です。開示される情報は、属性情報のほか、取引情報や官報情報です。取引情報には、実行日や残債額、連帯保証人、延滞や代位弁済などの履歴が含まれます。
超ブラック(スーパーブラック)でもクレジットカードを作れるのか
超ブラックの状態では、クレジットカードを作れるかどうかという点について、慎重に考える必要があります。
まず重要なのは、超ブラックの状態とは、過去に債務整理や自己破産などの重大な金融事故が信用情報に登録されている状況を指し、この場合は金融機関からの信用が極端に低くなっています。
そのため、どのカード会社であっても「絶対に発行できる」と断言できるクレジットカードは存在せず、むしろ即審査落ちしてしまう可能性の方が高いと考えてよいでしょう。ただし、ブラックリスト入りの状態でも、審査のハードルが比較的低めなカードを選ぶことで、申請の可能性が全くないわけではありません。
ここで注意したいのは、インターネット上などで見かける「審査なしで発行」「極甘審査」といった表現です。これらは誇張や誤解を招く場合が多く、違法な業者であるリスクも拭えません。申込みの際は、金融庁に登録のある会社か確認することも大切です。
クレジットカードのブラックリストに載るとできなくなること
ブラックリストに名前が載ると、日常の金融取引にさまざまな影響が出ます。まず、信用情報機関に金融事故の情報が登録されると、クレジットカード会社はその人の返済能力に問題があると考え、新たにクレジットカードを申込んでも審査に通ることが非常に難しくなります。
すでに持っているクレジットカードも利用停止になる場合や、更新時に発行を拒否される可能性があるでしょう。クレジットカードだけでなく、住宅ローンや自動車ローンなど、まとまった金額の借り入れも制限される可能性が高いです。
くわえて、クレジットカードでの分割支払いや携帯電話端末の分割購入ができなくなるケースもあり、日常生活での支払い方法に制約が生じます。
さらに、ブラックリストに登録されている場合は信用力が低いため、保証人として他者の支払い能力を補完することも難しくなります。
事由によるクレジットカードのブラックリスト該当期間の違い
クレジットカードのブラックリストに登録される期間は、金融事故の種類によって異なります。
滞納や延滞、代位弁済、債務整理、申込ブラックなど、それぞれの事由ごとに信用情報機関での保有期間が決まっており、今後の審査に影響します。
滞納や延滞をした場合
クレジットカードの支払いを滞納した場合、CIC(株式会社シー・アイ・シー)、JICC(株式会社日本信用情報機構)、KSC(全国銀行個人信用情報センター)のいずれも、契約期間中および契約終了から5年間、異動情報として信用情報に保持されます。
完済しても情報が削除されるまで最長で5年かかるということになり、その間は金融機関の審査に影響をおよぼす可能性があるでしょう。完済していても新規のクレジットカード発行やローン申込みが難しいのはそのためです。
申込ブラックの場合
先述のとおり、短期間に複数のクレジットカードを申込むと申込ブラックとして扱われます。こうした申込履歴は、CIC(株式会社シー・アイ・シー)やJICC(株式会社日本信用情報機構)では最長6ヶ月、KSC(全国銀行個人信用情報センター)では最長1年間保持されます。
返済の遅れなどが出ているわけではありませんが、重複申込を理由に返済能力が疑われることになってしまいます。結果的に、半年から1年程度、カード審査やローン審査に通りにくくなる場合があるでしょう。
代位弁済をした場合
代位弁済が行われると、CIC(株式会社シー・アイ・シー)、JICC(株式会社日本信用情報機構)、KSC(全国銀行個人信用情報センター)のいずれも、契約期間中および契約終了から5年間、情報が保持されます。
代位弁済は金融機関からの信用を低下させるため、今後のクレジットカードやローンの審査に大きな影響を与えます。契約内容や返済状況も記録されるため、代位弁済が行われた場合は将来の金融取引に制約が生じることを理解しておかなくてはなりません。
債務整理をした場合
先述のとおり、債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産などがあります。これらを行うと、CIC(株式会社シー・アイ・シー)、JICC(株式会社日本信用情報機構)では契約期間中および契約終了から5年間、信用情報に登録されます。
KSC(全国銀行個人信用情報センター)では任意整理の情報は明記されませんが、個人再生や自己破産の官報情報は決定日から7年以内の期間、保持されます。
クレジットカードのブラックリストから外れる可能性がある条件
ブラックリストについて解説してきましたが、気になるのが、どうすれば超ブラック状態を解消できるかという点でしょう。次の2点が鍵となります。
滞納している支払いを完済する
クレジットカードの滞納や延滞がある場合、まず未払いの債務をすべて完済することが信用回復の第一歩です。完済すると、信用情報上の「延滞」や「異動」の登録が更新される可能性があります。ただし、情報は一定期間残るため、完済してもすぐにブラックリストから消えるわけではありません。
完済完了日からカウントされる期間を経過することで、徐々に審査への影響が軽減されます。しかし、完済を急ぎすぎるあまり生活が苦しくなると、再度遅延や借り入れが生じるリスクがあり、元の木阿弥になりかねません。返済計画を立て、日々のやりくりを無理なく進めることが重要です。
保有期間を経過する
信用情報に登録された金融事故情報は、5年から7年程度保持されますが、この保有期間が経過すると情報は自動的に削除されます。過去の事故情報は照会されることがなくなるため、実質的に金融取引の審査に影響しないことになります。
保有期間の長さは事由や信用情報機関によって異なりますが、時間の経過を待つこともブラックリストから外れる有効な方法の一つです。信用回復までには時間がかかることを理解して、焦らず計画的に行動することが大切です。
クレジットカードを作れるかどうかはブラックの程度による
新規のクレジットカードを発行できるかどうかは、ブラック状態の原因や程度によって大きく異なります。自己破産など債務整理を行った場合は新規クレジットカードの審査がかなり厳しくなり、一定の回復期間を経る必要があるといえるでしょう。
3ヶ月以上の長期滞納や繰り返しの延滞がある場合は、クレジットカード発行がやや難しくなる傾向にありますが、クレジット会社の審査基準によっては審査通過の可能性があるかもしれません。一方、数日程度の短期滞納や初めての滞納であれば、一般的なクレジットカードに問題なく申込める可能性が高いでしょう。
注意が必要なのが、ブラックリスト明け直後です。信用情報がほぼ存在しない「スーパーホワイト」と呼ばれる状態となり、逆に支払い能力について慎重に見られる場合があるためです。
超ブラックの人がクレジットカードを選ぶポイント
超ブラックの状態でクレジットカードをつくることはとても難しいといえますが、信用を回復し再びクレジットカードに申込むときには次のような点を意識して選ぶとよいでしょう。
消費者金融系のクレジットカードを検討する
過去に金融事故があった場合、クレジットカード発行の審査は厳しくならざるを得ません。作りやすいカードとしては、消費者金融系のクレジットカードは独自の審査基準を持ち、銀行系より柔軟な傾向があるとされています。
また、過去の支払い遅延や債務整理があっても、現在の返済能力や収入を重視する場合があり、検討の余地があるといえるでしょう。なお、一般的に審査の難易度は、消費者金融系、流通系、信販系、交通系、銀行系の順で難しくなっていきます。
まずは一般カードで自分の属性や収入に合ったカードを選ぶことで、少しずつ信用回復の道を進めることが大切です。プラチナやゴールドカードは審査が厳しいため、避けたほうがよいでしょう。
年会費無料のクレジットカードを選ぶ
年会費無料のカードは維持費がかからず、負担を抑えながら利用を続けられる利点があります。発行側も利用実績を重視する傾向が強く、比較的審査が柔軟といえるでしょう。
日常の支払いに取り入れることで利用履歴を積み重ねやすく、信用情報の回復につながります。無理のない範囲で継続して使用できることから、超ブラック状態の人にとっても負担が少なく、信用回復の基盤をつくるのに適しています。
アルバイト・パートでも申込めるカードを選ぶ
クレジットカード発行で重要なポイントなるのが、収入です。正社員での雇用でなくても、安定した収入があれば申込み可能なクレジットカードは多数あります。「専業主婦や年金受給者でも申込める」とPRされることが多く、アルバイトやパートの人でも利用実績を積むことが可能です。
返済能力に合ったカードを選び、無理なく利用をつづけることで信用情報を改善し、将来的にゴールドカードのような審査の厳しいカードへの申請チャンスを広げられるでしょう。
入会キャンペーン実施中のカードを選ぶ
入会キャンペーンなど成約特典を実施しているクレジットカードは、新規顧客獲得に積極的と捉えることができます。
まずは顧客を増やし基盤を整えたいとの狙いがあり、審査の柔軟性が高まる場合があるのです。入会キャンペーンは信販系のクレジットカードで特に多く実施されています。特典を活用しながらカードを利用できるため、利用実績を積むチャンスになります。
現在の収入を重視するカードを選ぶ
一部のカード会社では、過去の金融事故情報よりも現在の収入や勤務状況を評価する場合があります。安定した収入を確保できていれば、ブラックリストに載っている状態でも審査通過を望めるかもしれません。
先述のとおり、特に消費者金融系カードではこの傾向があり、クレジットカード発行のチャンスを得やすくなるでしょう。
過去に支払いが遅延したクレジットカードは避ける
過去に支払いが遅れたことのあるクレジットカード会社への申込みは、審査に通らない可能性が高くなります。信用情報とは別に、クレジットカード会社が自社で利用履歴や遅延リスクを管理しているためです。
そのデータにヒットすると、支払い能力に問題があると判断される可能性があります。そのため、新規でクレジットカードをつくる際は、これまで利用したことのないクレジットカード会社を選ぶのが賢明です。
超ブラックでもクレジットカードの審査通過を目指す7つのコツ
クレジットカードに申込んでも、審査を通過しなければその情報が信用情報として残ってしまいます。複数重なると、貸し倒れリスクがあると判断されかねません。審査に通過できるよう、次の7点のポイントを押さえておきましょう。
同時に多くのクレジットカードを申込まない
短期間に複数のクレジットカードを申込むと、信用情報上で「申込ブラック」と判断されやすくなります。
また、クレジットカード会社から「特典だけを目的に申込んでいる」と誤解される可能性もあり、信用評価に悪影響となるでしょう。申込履歴は信用情報機関に6ヶ月〜1年間記録されるため、この期間中にクレジットカードを新規でつくるのは非常に難しくなります。そのため、必要最小限の申込みに絞ることが、審査通過の近道であり、無駄なリスクを避ける現実的な方法です。
キャッシング枠を付帯せずに申込む
クレジットカードにはショッピング枠とキャッシング枠がありますが、キャッシング枠を付けて申込むと、審査が厳しくなります。
これは、貸金業法の総量規制が適用されるためです。総量規制とは、年収の3分の1を超える貸付けが禁止されているもので、クレジットカードで現金を借りるキャッシングもその対象です。
カード会社は貸金業者として規制を受けるため、キャッシング枠を希望する申込みは慎重に判断されます。超ブラックの場合は特に、キャッシング枠を設定せずショッピング枠のみで申込むほうが審査通過の可能性が高まるといえるでしょう。
また、キャッシング枠を付けないことで、収入証明書の提出が不要になる場合や、不正利用リスクが軽減されるというメリットもあり、さらに審査時間も短縮される傾向があります。なお、ショッピング利用は貸金業法の対象外であり、総量規制の影響を受けません。
申込みフォームの記載漏れや虚偽申告をしない
申込みフォームの入力漏れや誤記は、信用力の高さにかかわらず審査落ちの原因となります。クレジットカードの申込みでは、必須項目と非必須項目があり、必須でない項目は空欄のままで申込めます。
しかし、非必須項目についても丁寧に埋めることで、より詳細な審査が行われ、通過の可能性を高められます。正確で誠実な申告は、クレジットカード会社に信頼性を示す重要な手段です。
一方で、年収や勤務状況などを高く見せる虚偽申告は、たとえ実際に条件が整っていても、即座に審査落ちにつながるリスクがあります。小さな記入ミスが大きな減点に直結するため、慎重かつ丁寧な記入が不可欠です。
収入が安定してから申込む
クレジットカードの申込みでは、雇用形態や勤続年数は審査で重要視されるポイントであり、安定した収入が確認できる状態で申込むことが望ましいといえます。
収入が不安定な状態での申込みは、返済能力に疑問を持たれるため、審査に不利に働いてしまうでしょう。アルバイトやパートでも一定期間の勤務実績があれば有利ですが、正社員で継続的な収入がある場合はさらに通過しやすくなります。
無職の場合は収入がないため、カード審査通過はきわめて厳しく、まずは安定した収入基盤を整えることが優先されます。
固定電話の番号を記載する
実は、固定電話番号の記入は、申込者の信用力を高める材料になりえます。
固定電話番号を申込みフォームに記載すると、居住の安定性を示す材料となり、カード会社にとっては契約者との連絡手段が増えるメリットとなるからです。クレジットカード会社によっては、固定番号があるかどうかで信用評価が変化するケースもあるのです。
携帯番号のみの記入でももちろん問題ありませんが、固定番号がある場合は併せて記入し、審査通過のチャンスを広げましょう。
ただし、固定電話の番号がないから不利ということはなく、審査に落ちた場合はほかに原因があると考えられます。
保有期間が経過するのを待つ
金融事故の情報は、保有期間を経過すると信用情報から消えます。滞納や債務整理など、多くの場合は完済後も5年から7年程度、金融事故情報が残るため、この期間が経過してからカードを申込むことが重要です。
完済を先延ばしにするとブラックリストに載る期間が長くなるため、計画的に返済しつつ保有期間の満了を待つことが、審査通過へのポイントとなります。申込ブラックの場合はほかのケースより早く、6ヶ月経過で履歴が消える可能性があります。
半年待てば事故情報の登録は消えて再申込みが可能になるため、この間は新たな申込みをせずに待つことが大切です。
小さな信用を積み重ねる
クレジットヒストリーという言葉を紹介しましたが、これは信用の積み重ねで良質なものに成長していきます。
少額であっても、「遅延なく支払われている」という情報をたくさん増やすことが大切なのです。携帯料金や公共料金の支払い実績も信用情報として評価されます。小口の契約を滞りなく支払うことで、信用情報を再構築することが可能です。
まずは審査基準が比較的柔軟なクレジットカードを作り、小口の支払いを遅滞なく行うことで、少しずつ信用を積み重ね、将来的により大きなカードやローンの審査通過につなげていくとよいでしょう。
超ブラックでも作れる可能性があるほかのカード
クレジットカードの代わりとして利用できる「審査不要」や「独自の仕組み」を持つカードであれば、一定の利便性を得ることが可能です。ここでは、ブラック状態の人でも利用できる可能性がある次のカードを紹介します。
- 家族カード
- デビットカード
- プリペイドカード
- バンドルカード
ただし、これらのカードはクレジットヒストリー(クレヒス)をつくる材料にはなりませんので注意が必要です。
審査不要のクレジットカード「家族カード」
家族カードは、本会員がクレジットカードを保有していれば、家族に審査なしで発行できる仕組みです。利用枠や支払いはすべて本会員のカードに紐づくため、本人の収入や信用情報に問題があっても使用できます。
家族カードを利用することで、自分名義のカードに近い利便性を確保でき、通常のクレジットカードとほぼ同様の機能を使えるのが大きなメリットです。利用可能額は本会員の審査で決まった枠内に限定され、請求も本会員と家族カードの合計額が本会員の口座から引き落とされます。別の口座を指定することはできない点には注意が必要です。
年会費は無料か、本会員より安く設定されているケースが多く、利用しやすい条件が整っています。ただし、すべてのクレジットカード会社が家族カードを発行しているわけではないため、事前の確認が欠かせません。
口座から引き落とされる「デビットカード」
デビットカードは、利用と同時に銀行口座から即時引き落としされる仕組みのカードです。多くのデビットカードは審査不要で発行できるため、クレジットカードが作れない人にとっても安心して利用できます。
15歳以上であれば申込める点も魅力です。利用限度額は口座残高の範囲内となるため、使いすぎを防止できる利点があります。さらに、VisaやJCBなどの国際ブランドが付与されるケースが多く、ネットショッピングや街中の店舗でもクレジットカード同様に広く使えます。
ただし、ガソリンスタンドなど一部の店舗では利用できないことがあるため、注意が必要です。クレジットカードと全く同じではありませんが、日常生活では十分に役立つ選択肢です。
チャージ金額の範囲内で使える「プリペイドカード」
プリペイドカードは、現金をチャージして使うタイプのカードで、事前に入金した金額の範囲内でしか利用できません。
審査不要で利用でき、学生でも作りやすいのが特徴です。コンビニやスーパーでは、現金で購入できるタイプのプリペイドカード、例えばQUOカードや図書カードなどが手軽に入手できます。
また、チャージ式のプリペイドカードはインターネットで申込みを行うことで発行でき、一般的に広く利用されています。国際ブランド付きのものならオンライン決済や海外利用も可能で、クレジットカードに近い役割を果たしてくれるでしょう。ただし、分割払いや自動引き落としといった機能は使えないため、家族カードやデビットカードに比べると利便性は劣るといえます。
あと払いチャージ機能付きの「バンドルカード」
バンドルカードは、スマートフォンアプリで簡単に作成できるVisaのプリペイドカードです。通常のプリペイドカードと同じようにチャージした残高で利用できるほか、「ポチっとチャージ」と呼ばれるあと払いチャージ機能を備えている点が特徴です。
この機能を使うと、一定額をあと払いでチャージでき、急な出費や現金不足のときに柔軟に対応できます。審査や年齢制限はなく、未成年でも保護者の同意があれば作成可能です。アプリから数分で発行でき、すぐに利用を開始できる点も大きな魅力です。
さらに、バーチャルカードとして提供されるため、物理カードを持ち歩く必要がなく、オンライン決済もスムーズです。利用明細もアプリで簡単に確認できるため、支出管理がしやすいというメリットもあります。
クレジットカードのブラックリストに載らないために意識すること
延滞や多重申込み、虚偽の申告、債務整理などの金融事故情報が信用情報として記録されると、ブラックリスト入りとなり長期的に不利になります。ブラックリストに載らないために、特に意識すべき行動について解説します。
返済を怠らない
まず何より大切なのが、遅れずに返済することです。クレジットカードの返済を延滞すると信用情報に記録され、延滞が長期化すれば、ブラックリスト入りの原因となってしまいます。
引き落とし日前には必ず口座残高を確認し、残高不足による延滞を防ぐことが大切です。もし返済が困難になりそうな場合は、早めにカード会社へ相談することも重要です。誠実に相談すれば、信用情報への影響を軽減できるケースもあります。
短期間で複数のクレジットカードなどを申込まない
クレジットカードの申込履歴は信用情報に記録され、短期間に複数枚の申込みがあると「申込ブラック」とみなされる可能性が高くなります。
クレジットカード会社から「資金繰りが厳しい」と判断され、審査で不利になることも少なくありません。本当は支払い能力があるケースも想定され、にもかかわらず申込みだけで信用情報に傷がつくのはもったいないといえます。新しいカードを検討する際は必要最低限に絞り、計画的に申込むことが、信用情報を守るうえで大切です。
虚偽の申告をしない
収入や勤務先を偽って申告すると、信用情報機関に不正な情報が残ってしまう可能性があります。もし虚偽が発覚すれば、審査に落ちるだけでなく、将来的な信用そのものにも深刻な影響をおよぼします。たとえ審査に不安があっても、正確、かつ誠実に情報を申告することが、信用を守るための基本です。
債務整理は最終手段
返済が困難になった場合の救済措置として債務整理がありますが、任意整理、個人再生、自己破産のいずれを選んでも、信用情報には長期間記録が残ります。
ブラックリスト入りを避けることはできず、クレジットカードの利用も制限されます。特に自己破産はその期間が長く、大きな制約となるでしょう。そのため、まずは返済計画の見直しや支出管理など自分でできることをしてコツコツと返済し、それでも返済が困難で状況が厳しい場合に、最終手段として検討するのが賢明です。
超ブラックの人がクレジットカード以外でお金を用意する方法
信用情報に大きな傷がありクレジットカードを作れない状況でも、資金を準備する手段は存在します。ここでは、信用情報に依存せずにお金を用意する方法を紹介します。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分の状況に合った方法を慎重に選ぶことが大切です。
友達や親戚から借りる
友人や親戚からの借入は、信用情報に一切影響を与えずに資金を得られる方法です。利息は発生せず、返済方法や条件も柔軟に対応してもらえる可能性はありますが、人間関係の悪化につながる危険性もともないます。
安心して借りるためには、返済計画を明確にし、借用書を作成しておくとよいでしょう。お金を理由に信頼関係を損なわないよう注意が必要です。
日払いのアルバイトをする
急な出費が発生したときに役立つのが、日払いのアルバイトです。通常の勤務は1ヶ月後にまとめて給与が支払われますが、単発バイトであればその日働いた分を当日中に受け取れます。近年は単発バイトに特化したアプリやサイトも増えており、最短1日から面接なしで働ける仕事もあります。
比較的少額の資金を短期的に用意するには適していますが、長期的な安定収入には結びつかないため、一時的な対策と考えるのが妥当です。
不用品を売却する
身近な資金調達方法として、不用品を売却するのも有効です。フリマアプリやリサイクルショップを利用すれば、手元の資産を簡単に現金化でき、負担も少なく済みます。ブランド品や年代物のお酒、高価な電化製品、限定のホビーアイテムなど、思わぬ高値で売れることもあるでしょう。
ただし、すべての商品が高額買取になるとは限りません。大きな補填にはならない場合もありますが、まずは断捨離を兼ねて自宅を整理してみるとよいでしょう。
質屋で借りる
質屋を利用すれば、自分の所有物を担保に入れることで現金を得られます。査定額の7割から8割程度をその場で融資してもらえるのが一般的です。
信用情報に関係なく利用できる点は大きなメリットですが、返済ができなければ担保を失うデメリットがあります。ただし、その場合も借金が残ることはなく、担保を売却することで完結します。大切な品を手放したくない場合は注意が必要です。
勤務先や保険の融資制度を利用する
勤務先に「従業員貸付制度」がある場合、会社から直接お金を借りられる可能性があります。これは福利厚生の一環として導入されている企業が多く、一般的な銀行や消費者金融のように厳しい審査は行われません。
そのため、一時的にまとまった資金が必要になったときや、急な出費に対応したいときに非常に役立ちます。金利も低めに設定されている場合が多く、返済の負担が少なくて済む点も大きなメリットです。勤務先によって制度の有無や内容が異なるため、まずは勤めている会社に確認してみるとよいでしょう。
また、貯蓄性のある生命保険に加入している人は「保険契約者貸付制度」を利用できる可能性があります。これは加入している保険の解約返戻金の範囲内でお金を借りられる仕組みで、契約を解約せずに資金を確保できる点が特徴です。
借入可能額は一般的に解約返戻金の7割から8割程度で、返戻金の額が大きいほど借りられる金額も増えます。保険会社からの貸付は審査が不要で、スムーズに借入できることも大きな魅力です。
さらに、カードローンに比べて金利が低いケースが多く、長期的に見ても返済負担が軽減されやすい制度といえます。ただし、返済が滞ると保険契約自体に影響が出る可能性があるため、利用の際は返済方法について十分に確認しておくことが重要です。
公的融資制度を利用する
行政が提供する公的融資制度は、民間金融機関の利用が難しい人にとって大切な選択肢の一つです。生活費の不足や失業、病気など、さまざまな理由で日常生活を送るのが困難になった人を対象に設けられており、無利子または低金利で融資を受けられるのが大きな特徴です。
代表的な制度には、生活に困窮した世帯を支援する「生活福祉資金貸付制度」や、求職中の人を対象とした「求職者支援資金融資」などがあります。これらを活用すれば、民間ローンに頼らずに資金を確保することが可能です。
ただし、公的融資制度はあくまで税金を原資にした支援策であるため、利用にあたっては一定の審査や手続きが必要になります。そのため、実際にお金を手にするまでに時間がかかる点はデメリットといえるでしょう。
そのようななかでも、「緊急小口資金」であれば、最短1週間で最大10万円の融資を受けられるため、多くの人が利用しています。
生活保護を申込む
どうしても生活が立ち行かない場合は、生活保護の申請も検討しましょう。生活保護は最低限の生活を保障する制度であり、無収入の場合の最終手段といえます。申請には資産状況や扶養可能な親族がいないかなどの厳しい審査がありますが、借金問題を抱えている超ブラック状態の人でも利用は可能です。
ただし、生活保護費を借金返済に充てることは認められておらず、収入が最低生活費を上回れば支給が停止されます。
クレジットカードの超ブラックについてよくある質問
信用情報に金融事故の記録が残る「ブラックリスト入り」の状態は、クレジットカードの利用や新規発行に大きな影響をおよぼします。
そのため「ブラック状態でもクレジットカードを作れるのか」「結婚したら情報が消えるのか」など、実際の影響や回復方法について疑問を持つ人が少なくありません。
ここでは、ブラックリストに関するよくある質問に答えながら、正しい知識と注意すべきポイントを整理します。
ブラックでも必ず審査に通るクレジットカードはある?
- ブラックリストに登録されている場合、「必ず審査に通るカード」は存在しません。クレジットカードはすべて審査があり、審査なしで発行できるカードは現状存在していません。「審査不要」や「ブラックでも絶対作れる」といった広告は誇大表現や詐欺の可能性があるため注意が必要です。
ただし、一般的なカードよりも審査基準が緩やかなものや、一定の条件を満たせば発行できる「デポジット型クレジットカード」といった仕組みがあります。
デポジット型とは、事前に保証金を預け、その保証金の範囲内で利用枠を設定する形式のクレジットカードです。利用実績を積み重ねれば、将来的に通常のカードを持つ足がかりにもなります。
クレジットカードの契約中にブラックリストに載るとどうなる?
- クレジットカード契約中に延滞をつづけると、強制解約や利用停止になるケースが多く見られます。延滞情報が信用情報に反映されると、新たなクレジットカードの申込みや利用枠の増額も難しくなり、既存のクレジットカードであっても継続利用は困難です。
また、クレジットカードに付帯しているETCカードも同時に利用停止となる場合が多く、生活や仕事に支障が出ることもあります。カード会社は定期的に信用情報を確認するため、一度ブラックリスト入りすればその影響は契約中のカードにも確実におよぶと考えてよいでしょう。
自分でブラックリストの金融事故情報を消すことはできる?
- 金融事故の情報を、自分の意思だけで削除することはできません。延滞している支払いを完済し、さらに一定の保有期間が経過することで初めて情報が消えます。
返済が困難であれば、弁護士や司法書士に相談し、債務整理などの手続きを行うしか選択肢はありません。放置すれば事態は悪化し、信用情報も長期間マイナスのままとなります。
なお、「ブラック情報を削除できる」と宣伝する業者は詐欺の可能性が高く、決して利用してはいけません。ただし、信用情報に誤った内容が登録されている場合は、申告により訂正や削除が可能です。不安があるときは信用情報機関へ開示請求を行い、正確な情報を確認することが大切です。
長期延滞中でもクレジットカードをつくることはできる?
- クレジットやローンなどを長期延滞中の状態で、クレジットカードを新たにつくるのは、現実的にほぼ不可能と考えてよいでしょう。
延滞がつづいているということは、信用情報にブラック登録されている状態であり、金融機関からは「貸倒れリスクが高い人物」と判断されるためです。
特に2ヶ月以上延滞している場合は信用度が大きく下がり、審査通過の可能性はきわめて低くなります。まずは延滞を解消して完済することが最優先であり、信用を回復させなければ新規カード発行の道は開けません。
任意整理や自己破産をしていてもつくることはできる?
- 債務整理を行った直後も、クレジットカードをつくることは非常に難しいと考えてよいでしょう。任意整理や個人再生、自己破産といった手続きはいずれも信用情報に重大な金融事故として登録され、ブラックリスト入りの状態になります。
ただし、記録は永久に残るわけではありません。信用情報機関ごとに定められた保有期間が経過すれば、再度申込みが可能となる場合があります。まずは完済を優先し、そのあとは一定期間が過ぎるのを待ちながら、生活再建や収支管理を整えることが重要です。
結婚したら金融事故の情報は消える?
- 結婚をしても、過去の金融事故情報は消えません。信用情報は個人単位で管理されており、婚姻や苗字の変更といった戸籍上の変化は一切影響しない仕組みになっています。そのため、延滞や滞納の履歴は結婚しても残りつづけます。同じように、離婚した場合もブラックリストの状態が解消されることはありません。
もし自分がブラックリストに載っていることを不安に感じるなら、将来のトラブルを避けるために、結婚相手へ事前に伝えることを検討してもよいでしょう。なお、自分がブラックでも配偶者が新たにクレジットカードをつくる際には影響ありません。
まとめ:超ブラックの場合は信用情報を回復してクレジットカード発行を目指そう
超ブラックと呼ばれる状態になると、新規でクレジットカードをつくることは困難です。しかし、信用情報に登録された金融事故の記録は永久に残るものではなく、完済や債務整理から一定期間が経過すれば消去され、再び審査を受けられるようになります。
まずは延滞を解消し、借金を整理したうえで時間の経過を待つことが、クレジットカード再取得への第一歩です。
その過程で大切なのは、なぜクレジットカードを持ちたいのかを自分に問いかけることです。利便性や必要性を冷静に見極めたうえで、借りたお金は必ず返すという金融取引の基本をしっかり理解しておく必要があります。
信用情報が回復するまでの間は、家族カードやデビットカード、プリペイドカードといった代替手段を活用するとよいでしょう。これらは審査が不要または柔軟であり、オンラインショッピングやキャッシュレス決済でも利用できます。
自分の状況に合った方法を取り入れながら、将来的に再びクレジットカードを持てるよう、信用回復に向けて計画的に取り組んでいきましょう。
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