ジメジメする季節、部屋のカビやクローゼットのニオイが気になりませんか?「とにかく強力な湿気取りが欲しい!」と思っている方も多いはず。しかし、除湿剤にはさまざまな種類があり、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
この記事では、効果の高い「最強」の湿気取りの選び方から、部屋全体に置くおすすめ商品まで詳しく解説します。また、カビ・ダニを防ぐための生活習慣についても解説するので、参考にしてください。
この記事からわかること
- 効果の高い除湿剤の選び方
- おすすめの置き型除湿剤
- 湿気取りの効果を上げるコツ
- 除湿剤を使うときの注意点
- カビ・ダニの発生を防ぐ生活のコツ
湿気取りの「最強」とは?効果を決める3つのポイント
自分にとって「最強」の湿気取りを選ぶには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。主に、以下の3つが大きな決め手になります。
以下で、それぞれ詳しく解説します。
吸湿量
湿気取りの効果を測るうえで、最も基本的な指標が吸湿量です。商品のパッケージには「標準除湿量〇〇ml」といった表記があり、どれくらいの水分を吸収できるかを示しています。
リビングのような広い空間には大容量タイプ、クローゼットや靴箱などの狭い場所にはコンパクトなタイプを選ぶのが基本です。設置する場所の広さや湿気の多さを考慮して、適切な吸湿量の商品を選びましょう。
持続時間
除湿効果がどれくらい続くかも、選ぶうえで重要なポイントです。一般的に使い捨てタイプは1〜3か月程度が交換の目安ですが、これは季節や設置場所の湿度によって大きく変わります。
交換の手間をできるだけ減らしたい方は、持続時間が長い大容量タイプや、天日干しなどで繰り返し使える半永久タイプがおすすめです。
自分の生活スタイルに合わせて、無理なく使いつづけられるものを選ぶとよいでしょう。
設置環境との相性
湿気取りは、置く場所によって最適な形状やサイズが異なります。
例えば、以下のように場所の特性に合わせて形状を選ぶことで、除湿効果を最大限に引き出すことが可能です
| 設置場所 | おすすめタイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 部屋全体 | 置き型(大容量タイプ) | 安定感があり、広い範囲に効果を発揮 |
| クローゼット | 吊り下げ型 | 衣類の間にかけられ、省スペースで使いやすい |
| 靴箱・引き出し | シートタイプ | コンパクトで場所を取らずに設置可能 |
今回は、置き型の除湿剤を紹介します。その他の除湿剤については、以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
湿気取りの種類と特徴
湿気取りには、大きく分けて「使い捨てタイプ」「再利用できる半永久タイプ」「自然派タイプ」の3種類があります。
それぞれの特徴を以下の表にまとめました。
| 項目 | 使い捨てタイプ | 再利用できる半永久タイプ | 自然派タイプ |
|---|---|---|---|
| 主成分 | 塩化カルシウム | シリカゲルなど | 重曹・炭など |
| 除湿力 | ◎ | ◯ | △ |
| 特徴 | 効果が目に見える | 経済的で環境に優しい | 消臭効果・安全性が高い |
| コスト | 初期費用:安 交換:必要 | 初期費用:高 交換:不要 | 製品による |
| 手間 | 水捨て・交換が必要 | 天日干しなどが必要 | 比較的少ない |
| おすすめな人 | 初めて使う人 コストを抑えたい人 | 長期的に使いたい人 ゴミを減らしたい人 | 子供やペットがいる家庭 |
それぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴を理解して自分に合ったものを選ぶことが大切です。コストや手間、安全性などを考慮しながら、最適なタイプを見つけていきましょう。
使い捨てタイプ
ドラッグストアなどで手軽に購入できる、最も一般的なタイプです。
主成分の塩化カルシウムが空気中の湿気を吸収し、液体となって容器に溜まる仕組み。吸湿性が非常に高く、目に見えて効果がわかるのが特長です。
価格も手ごろなため、初めて使う方やコストを抑えたい方におすすめ。ただし、定期的に溜まった水を捨てて交換する手間がかかる点は覚えておきましょう。
再利用できる半永久タイプ
繰り返し使える経済的なタイプで、長い目で見るとコストパフォーマンスにすぐれています。
シリカゲルを主成分とする製品は、天日干しをすることで吸湿力が回復し、半永久的に使用可能。ゴミが出ないため環境にもやさしいのも特徴です。
重曹・炭などの自然派タイプ
重曹や炭といった自然素材を使ったタイプは、化学物質を使いたくない方や、小さなお子さん、ペットがいるご家庭におすすめです。
除湿効果は化学製品に比べるとおだやかですが、消臭効果を兼ね備えているものが多いのがうれしいポイント。
インテリアに馴染むおしゃれなデザインの商品も多く、見た目にこだわりたい方にも向いているでしょう。
部屋全体に使える置き型除湿剤のおすすめランキング5選
リビングや寝室など、広い空間の湿気は特に気になりますよね。ここでは、部屋全体のジメジメを効果的に解消してくれる、パワフルな置き型除湿剤を5選でご紹介します。
湿気取りは意味ない?効果を最大限にするコツ
「除湿剤を置いているのに、あまり効果を感じない…」そんな経験はありませんか?湿気取りが「意味ない」と感じる場合、製品の選び方や使い方に原因があるのかもしれません。
まず、部屋の広さや湿度の高さに見合っていない製品を使っている可能性があります。また、空気の通りが悪い場所に置くと、効果が半減してしまうことも。
サーキュレーターを併用したり、定期的に換気したりすることで、効果を最大限に引き出せます。
以下で紹介しているサーキュレーターの記事もぜひ参考にしてくださいね。
除湿剤を使用するときの注意点
除湿剤を安全に効果的に使うためには、主に3つの注意点があります。
- 液体の取り扱いに注意する
- 特定の化学物質を吸着する可能性がある
- 設置場所に配慮する
液体の取り扱いに注意する
使い捨てタイプの除湿剤には水溶液が溜まりますが、交換する際は、液体がこぼれないように注意深く扱いましょう。
| リスク要因 | 注意事項・発生条件 |
|---|---|
| 一般的な液漏れ | 内部に溜まった水溶液がこぼれないように、容器を安定させて取り扱う |
| 強い酸性の水滴 | 特定の種類の除湿管(北川式除湿管など)で強い酸性の水滴が生じるケースが報告されている |
出典:令和 3 年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(化学物質リスク研究事業)分担研究報告書
特定の化学物質を吸着する可能性がある
室内空気中の化学物質(VOC/SVOC)を測定する際、空気から水分を除去するために除湿剤(過塩素酸マグネシウムや塩化カルシウムなど)を意図的に使用すると、測定結果に誤差が生じるリスクが示唆されています。
これは、除湿剤が水分だけでなく、特定の化学物質を吸着してしまい、測定のための「回収率」が大幅に低下するためです。
- 過塩素酸マグネシウム
- 塩化カルシウム
- テトラデカン
- 2-エチル-1-ヘキサノール(2EH)
- TPMI、TPDI
回収率が低下する化学物質の吸着は、環境湿度や空気の吸引流速に関係なく発生するので、気をつけましょう。
出典:令和 3 年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(化学物質リスク研究事業)分担研究報告書
設置場所に配慮する
小さなお子さんやペット(犬や猫など)がいるご家庭では、安全のために設置場所へ配慮することが重要です。
除湿剤を誤って倒して中身の液体や薬剤が漏れたり、口に入れたりする危険を防ぐため、お子さんやペットの手が届かない安定した場所に置くようにしましょう。
【カビ・ダニを防ぐ】除湿効果を最大化する生活習慣
除湿剤の効果をさらに高め、カビやダニの発生を効果的に防ぐには、日々の生活習慣を見直すことが重要です。ダニ対策とカビ対策は「除湿」と「掃除」が共通の基本となります。
以下では、今すぐできる生活習慣改善のコツを紹介します。
湿度をコントロールする
- ダニ対策:ダニは湿度が70%程度で増加しますが、60%程度まで低下すると生息数が減少します。
- 浮遊菌対策:浮遊菌の多くは、50%程度の中間的な湿度において、数分以内に死滅することが示されています
※浮遊菌とは:空気中に漂っている微生物(細菌・カビなど)のこと。空気汚染や衛生管理の指標になる。
出典:九州大学学術情報リポジトリ「スギの無垢材を内装に用いた室内空間における人滞在時の吸湿作用の検証」
- 燃焼器具の使用を避ける
石油ストーブなどの燃焼時に水分が発生する暖房器具の使用を避けることが、カビ対策に効果的です。 - エアコンや除湿機の活用
エアコンや除湿機を積極的に活用しましょう。エアコンの使用はカビ対策に効果的です。 - 換気扇の積極的な利用
台所、風呂、トイレの換気扇を積極的に使用しましょう。 - 浴室の水分管理
入浴後は風呂のフタを閉めることを徹底しましょう。 - 部屋干し対策
部屋干しはなるべく避け、行う場合はエアコン、扇風機、換気扇、除湿機を併用して乾燥させましょう。
- 定期的な換気
カビやダニを防ぐには、1日に数回窓を開けて換気することが重要です。晴天時は窓を開けて換気、雨天時は窓を閉めてエアコンや扇風機で室内空気を動かしましょう。 - 空気の循環
扇風機やサーキュレーターを使って室内の空気を動かし、湿気が一箇所に溜まるのを防ぎましょう。 - 家具の配置
空気の通り道を確保するため、家具を部屋や押入れの壁から5センチ離すように配置しましょう。また、押入れにはなるべく風を入れるように心がけましょう。
清掃とダニ対策
- 清掃の頻度
カビ・ダニ対策には清掃を頻繁にすることが重要です。ダニ対策として、除湿に加え、掃除によるハウスダストの除去も肝心です。 - 寝具・寝室の対策(ダニ対策)
ダニアレルゲン対策として、特に「寝室」と「寝具」に対する対策が重要です。ポイントは以下の4つです。
① 週に1回以上、寝具カバーを外して寝具そのものに直接掃除機をかける
② 掃除機をかける前に床を水拭きする
③ ベッドメイキング時には窓を開放する
④ 寝室に布製のソファや開放型暖房機器(石油ストーブなど)を置かないようにする - 掃除時の注意
掃除の際は、窓を開けて換気し、マスクやタオルで口を覆いながら行ってください。
まとめ
ジメジメした季節を快適に過ごすための「最強」の湿気取りは、吸湿量や持続時間、設置場所との相性を考えて選ぶことが大切です。使い捨てタイプや半永久的に使えるタイプなど、それぞれの特徴を理解し、ご自身のライフスタイルに合ったものを見つけましょう。この記事で紹介した選び方やおすすめ商品を参考に、部屋に最適な湿気取りを見つけてみてください。
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