歴史漫画のおすすめ35選！日本史・世界史の受験にも役立つ漫画を紹介

本格的に日本の歴史を学び、受験にも役立てたいと考えている人におすすめです。学習まんがの「定番」として長年信頼されてきたシリーズであり、全20巻という圧倒的な情報量が特徴。他のシリーズと比較して巻数が多いため、教科書では省略されがちな文化史や、人物の細かなエピソードまでしっかりと網羅されています。情報量が多いため、歴史の「なぜ」を深く掘り下げたい知的好奇心の強いお子さんや、大学受験を控えた中高生の学び直しにも最適。伝統ある画風で、信頼できる内容を求めているご家庭に選ばれています。

従来の学習まんがの絵柄が少し苦手だった人や、歴史を「物語」として楽しみたい人におすすめです。角川版の最大の特徴は、スタジオジブリの近藤勝也氏をはじめとする、現代的で魅力的なイラストレーター陣が表紙や本文を手掛けている点。歴史の「大きな流れ」を掴むことに重点を置いたストーリーテリングで、人物の感情や時代の空気を生き生きと伝えます。別巻も充実しており、教科書では触れられない「合戦図鑑」や「歴史まるわかり図鑑」などで、知識を多角的に補完できるのも魅力です。

活字や漫画を読むのが苦手なお子さんや、視覚的な情報（映像）で歴史をインプットしたい人におすすめです。学研版は、各巻に「NHK」の貴重な映像資料などを活用した学習DVDが付属しているのが最大の特徴。漫画でストーリーを掴み、DVDでその時代の空気や文化、建造物を「映像」で確認することで、知識が立体的に定着します。もちろん、漫画本編もオールカラーで読みやすく、資料ページも充実。文字情報だけでなく、五感を使いながら歴史を楽しく学ばせたい、という保護者の方に最適なシリーズです。

歴史の勉強に苦手意識があるコナンファンの子供たちに、まず「楽しい」と感じてほしい人におすすめです。本書は、コナンや少年探偵団たちが過去の日本（様々な時代）にタイムスリップし、歴史上の事件や謎に挑むというオリジナルストーリー。歴史上の人物とコミュニケーションを取りながら「歴史のIF」に迫るミステリー仕立てで、読者を飽きさせません。学習まんがとしての正確性を保ちつつ、エンターテイメントとして歴史に触れる「最初の一歩」として最適。楽しみながら自然と歴史用語や人物名が身につきます。

戦争や政治といった「大きな歴史」よりも、昔の人が何を考え、何を食べて生きていたかという「日常」に興味がある人におすすめです。この作品は、特定の偉人や合戦を追うのではなく、各時代の「ふつうの人々」の生活文化に焦点を当てたユニークな構成が特徴。昔の食卓、服装、住居、そして恋愛事情まで、現代の私たちとの違いや共通点を発見できます。歴史は暗記科目ではなく、人々の「暮らしの積み重ね」であることを実感させてくれる一冊。歴史の違った側面を覗いてみたい人に。

教科書で習う歴史に「なぜ？」を感じる人、大胆な解釈の物語を読みたい人におすすめです。本作は、中大兄皇子（天智天皇）と大海人皇子（天武天皇）の二人を軸に、日本古代史最大の事件「大化の改新」の裏側を描く歴史ミステリー。物語は、法隆寺・夢殿に封印された謎の仏像 から始まり、通説では英雄とされる中大兄皇子と中臣鎌足の暗殺劇が、実は壮絶な「兄弟喧嘩」の号砲だった という新説を展開します。単なる政治劇に留まらず、登場人物たちの複雑な愛憎関係 が物語の根幹にあり、歴史ファンはもちろん、重厚な人間ドラマを求める読者も引き込む力を持っています。

教科書で習う歴史に「なぜ？」を感じる人、大胆な解釈の物語を読みたい人におすすめです。本作は、中大兄皇子（天智天皇）と大海人皇子（天武天皇）の二人を軸に、日本古代史最大の事件「大化の改新」の裏側を描く歴史ミステリー。物語は、法隆寺・夢殿に封印された謎の仏像 から始まり、通説では英雄とされる中大兄皇子と中臣鎌足の暗殺劇が、実は壮絶な「兄弟喧嘩」の号砲だった という新説を展開します。単なる政治劇に留まらず、登場人物たちの複雑な愛憎関係 が物語の根幹にあり、歴史ファンはもちろん、重厚な人間ドラマを求める読者も引き込む力を持っています。

近代の皇室を舞台に、歴史上の人物の意外な「人柄」や、コミカルな日常に触れたい人におすすめです。この作品は、大正から昭和初期を舞台に、若き日の昭和天皇（迪宮裕仁）とその弟・秩父宮の日常を、ほのぼのとしたタッチで描いています。教科書では語られない、彼らの悩みや兄弟喧嘩、そして周囲の侍従たちとのユーモラスなやり取りが満載。「歴史上の偉人」も、一人の人間であったことが伝わってきます。シリアスな歴史漫画とは一線を画す、心温まる日常系コメディです。

古典の『源氏物語』を読破したいけれど難しくて挫折してしまった人や、これから初めて『源氏物語』の世界に触れる人におすすめです。本作は、難解とされる『源氏物語』を、原典にほぼ忠実に、かつ読みやすいストーリー漫画として描き切った金字塔です 。大和和紀氏による美麗な筆致で描かれる光源氏の愛と苦悩、そして平安の雅（みやび）な世界観は、多くの読者を魅了し「この作品で源氏物語を好きになった」と言わしめました 。古典学習の入門書として、また不朽の恋愛ドラマとして、世代を超えて愛される完全版です。

雅（みやび）な平安時代を舞台にしながらも、恋愛だけでなく「ミステリー」や「サスペンス」の要素を楽しみたい人におすすめです。本作の主人公は、学問の神様として知られる若き日の「菅原道真」と、プレイボーイとして名高い「在原業平」 。一見、水と油の二人がバディを組み、都で起こる不可解な事件（「鬼の仕業」と噂されるもの）に挑みます。綿密な時代考証に基づいた平安の風俗と、スリリングな謎解きが融合した、新しい平安クライム・サスペンスです。

雅（みやび）だけど退屈？そんな平安時代のイメージを覆す、明るく元気な「ラブコメディ」を読みたい人におすすめです。『あさきゆめみし』や『応天の門』とは全く違うテイストの平安ロマン。主人公の瑠璃姫は、退屈な宮仕えよりも、自分の夫（婿）は自分で見つける！と息巻く、行動的な姫君。ひょんなことから宮中で起こる事件の解決に乗り出すことになり……。平安時代を舞台にしていながら、そのノリは現代の少女向けコメディそのもの。氷室冴子氏の軽妙な原作の魅力を存分に楽しめる作品です。

平安時代を舞台に、派手なアクション（『応天の門』）や恋愛（『ジャパネスク』）とは違う、静かで「幽玄」な世界観やオカルトミステリーが好きな人におすすめです。夢枕獏氏の原作小説を、岡野玲子氏が独特の筆致で漫画化。主人公は、稀代の陰陽師・安倍晴明と、その友である源博雅。二人が京の都で出会う「鬼」や「妖（あやかし）」にまつわる不可思議な事件と、その背景にある人の「情念」を描き出します。美しくもどこか妖しい、唯一無二の平安怪奇譚（かいきたん）です。

中世の日本を舞台に、圧倒的な戦力差に立ち向かう人々の絶望と勇気を描いた群像劇を読みたい人におすすめです。文永11年（1274年）、日本が経験した未曾有の国難「元寇（げんこう）」。本作は、その最初の戦場となった「対馬」を舞台に、モンゴル帝国の大軍団を迎え撃つ人々の戦いを描いています。主人公は、鎌倉から流されてきた罪人・朽井迅三郎。彼は、圧倒的な「てつはう」の威力や集団戦法を前に、いかにして島を守ろうとするのか。史実に基づいた、緊迫感あふれる合戦ロマンです。

史実通りの展開に少し飽きてしまい、突飛な「IF（もしも）」の設定で新しい戦国時代を楽しみたい人におすすめです。本作は、勉強が苦手な普通の高校生・サブローが、ある日突然、戦国時代にタイムスリップしてしまう物語。しかも、自分と瓜二つの織田信長本人に「病弱な自分の代わりに『信長』になってくれ」と頼まれてしまう展開に。歴史の知識ゼロのサブローが、機転と現代人の感覚で「本能寺の変」という運命に抗おうとする姿から目が離せません。新感覚の戦国青春グラフティです。

権力や常識に縛られず、自分の「粋（いき）」と「義」を貫き通す、破天荒なヒーローの活躍が見たい人におすすめです。本作の主人公は、前田利家の義理の甥にあたる前田慶次。彼は天下統一目前の秀吉の前ですら、自らの「傾奇者」としての生き様を曲げません。圧倒的な武勇と、常人には理解しがたい「遊び心」で戦国の世を自由に駆け抜ける姿は、現代社会の閉塞感を打ち破るほどの爽快感があります。理屈抜きの「カッコよさ」を求める大人の男性に特に支持されています。

幕末から明治という激動の時代を背景にした、迫力ある剣戟（けんげき）アクションが読みたい人におすすめです。かつて幕末最強の「人斬り抜刀斎」と恐れられた緋村剣心。彼は新時代（明治）の到来と共に、二度と人を殺めない「不殺（ころさず）」の誓いを立て、斬れない刀「逆刃刀」（さかばとう）を手にします 。しかし、時代が残した怨念や、新たな動乱が彼を戦いに巻き込んでいく。剣心が守ろうとする「新時代」とは何か、そして「不殺」の信念を貫けるのか。アクションだけでなく、深いテーマ性も魅力の作品です。

骨太な歴史ロマンだけでなく、「サバイバル」「グルメ」「（アイヌ）文化研究」「ミステリー」といった多様な要素が詰まったエンターテイメントを求める人におすすめです。舞台は日露戦争直後の北海道。「不死身の杉元」と呼ばれる元兵士・杉元は、アイヌの埋蔵金のありかを示す「刺青人皮」を求め、アイヌの少女・アシㇼパと共に、陸軍第七師団や新選組の生き残りと壮絶なサバイバルを繰り広げます。狩猟やアイヌの食文化（ジビエ）の描写も詳細で、歴史エンタメの枠を超えた大人気作品です。

近代日本の最も激動の時代を、その中心にいた人物の視点から「本格的な伝記」として深く学びたい人におすすめです。本作は史実や膨大な資料に基づき、昭和天皇の幼少期から「人間宣言」に至るまでの生涯を、重厚なドラマとして描いています（『あをによし』がコメディタッチの日常を描くのとは対照的です）。戦争という未曾有の危機に、彼が何に悩み、どのような決断を下していったのか。日本近代史の核心に迫る、読み応えのある本格伝記まんがです。

太平洋戦争の「特攻」という重いテーマについて、単なる美談としてではなく、一人の軍人の「生」への視点から描かれた「実話」のノンフィクション作品を読みたい人におすすめです。主人公は、実在の人物・佐々木友次伍長。彼は上官の命令に反してでも「必ず生きて還る」ことを信条とし、9回出撃しながらも生還を果たしました。なぜ彼は「不死身」たり得たのか。当時の軍部の狂気と、それに抗う一人の人間の合理的な精神を描いた、鴻上尚史氏の原作に基づく衝撃のノンフィクション・コミックです。

史実ベースの歴史ものよりも、古代中国の「殷（いん）」「周（しゅう）」という時代設定をベースに、魅力的なキャラクター達が「超常的な力」で戦う、バトル・ファンタジーを読みたい人におすすめです。本作は『三国志』や『キングダム』とは異なり、仙人や妖怪が実在するファンタジーの世界。主人公の太公望が、強力な武器「宝貝（パオペエ）」を使い、仲間たちと共に悪の仙女・妲己（だっき）に立ち向かいます。史実の「殷周革命」をベースにしつつ、全く新しい解釈で描かれる少年漫画の王道です。

一人の少年が成り上がっていく熱い「少年漫画」の王道と、緻密な「戦略・戦術」が描かれる本格的な歴史ドラマの両方を楽しみたい人におすすめです。舞台は、三国志よりもさらに昔の「春秋戦国時代」の中国。本作は、大将軍になることを夢見る奴隷の少年・信が、のちの始皇帝となる若き王・嬴政（えいせい）と共に、「中華統一」という前人未到の夢に挑む姿を描いています。歴史考証に基づいたリアルな描写 や、将軍たちのカリスマ性、息をのむ戦略の応酬が、多くの読者を熱狂させています。

『キングダム』の熱い戦いとは一味違い、同じ春秋戦国時代を舞台にしながらも、「荘子」などの思想に基づいた「武」と「知」で乱世に立ち向かう、異色のロマンを読みたい人におすすめです。『キングダム』が「法家」的な中華統一を描くのに対し、こちらは「荘子」などの「道家」思想が背景。主人公は、無実の罪で国を追われた盗賊団の長・丹（たん）。彼は、常識にとらわれない発想と仲間たちの力で、大国の野望に立ち向かいます。『蒼天航路』の王欣太氏が描く、もう一つの中国春秋戦国時代です。

これから初めて『三国志』に触れる人で、まずは「劉備」を主人公とした王道（演義）の物語を、最もスタンダードな形で読みたい人におすすめです。「横山三国志」として知られる本作は、吉川英治氏の小説『三国志』をベースに、劉備・関羽・張飛の出会いから蜀の滅亡までを描いた大長編。難しい歴史背景や戦略を、分かりやすい漫画で「物語」として楽しませてくれます。日本の『三国志』観のベースを作ったと言っても過言ではない、まさに「国民的」な歴史漫画の金字塔です。

従来の『三国志』（演義）の解釈に飽き足らず、悪役とされる「曹操」の視点から、彼の合理性や「人間的な魅力」を再解釈した、大胆な歴史ロマンを読みたい人におすすめです。横山『三国志』が劉備（蜀）視点の「善」を描いたのに対し、本作は曹操（魏）を「革新者」として主人公に据え、彼の視点から後漢末期の動乱を描き直しました。圧倒的な画力で描かれるダイナミックな合戦シーンと、旧来の価値観を破壊していく曹操のカリスマ性は圧巻。新しい『三国志』観に出会える作品です。

『三国志』の物語（演義）と、正史（史実）の違いに興味がある人や、なぜ曹操が「悪役」として描かれてきたのか、その背景まで知りたい人におすすめです。『演義』や他の読み物では長年「悪役」として扱われてきた曹操について、史実や資料をもとにその実像を再考察する作品 。『蒼天航路』が曹操をヒーローとして「描き直した」のに対し、こちらは「史実」の彼はどうだったのか？という点にフォーカスしています。物語として楽しむというより、歴史研究のエッセイ漫画として楽しむ一冊です。

タイムスリップもので、古代エジプトや中国ではなく、「古代オリエント（ヒッタイト）」という非常に珍しい舞台での、壮大な歴史ロマンと「運命的な恋」の物語を読みたい人におすすめです。中学3年生の鈴木夕梨（ゆうり）は、ある日突然、水たまりから古代ヒッタイト帝国（現在のトルコ周辺）にタイムスリップしてしまいます 。そこで彼女は皇子カイルと出会い、国の運命を左右する戦いと、王位継承をめぐる陰謀に巻き込まれていく。緻密な歴史描写と、スリリングな恋愛模様が融合した少女漫画史に残る傑作です。

『天は赤い河のほとり』と同じく少女漫画のタイムスリップ・ロマンスの金字塔であり、特に「古代エジプト」のファラオとのロマンスに憧れる人におすすめです。考古学を学ぶ現代のアメリカ人少女・キャロルが、古代エジプトにタイムスリップし、若きファラオ・メンフィスと出会う物語。彼女の持つ「未来の知識」が、古代エジプトや周辺諸国の歴史を動かしていきます。長きにわたり連載が続く、まさに「大河ロマン」と呼ぶにふさわしいスケールで、多くのファンに愛され続けています。

『キングダム』のような戦略ものが好きで、さらに舞台を「古代ギリシャ・マケドニア」に移し、歴史上の偉人（アレキサンダー大王）の「影の参謀」となった男の視点で、知的な興奮を味わいたい人におすすめです。主人公は、アレキサンダー大王に仕えた書記官「エウメネス」。彼は辺境の地で生まれながら、その類まれなる知性で、マケドニアの急速な拡大という歴史の激動期を駆け抜けます。『寄生獣』の岩明均氏が描く、一人の男の波乱に満ちた生涯と、古代オリエントの緻密な描写が魅力です。

「ブッダ」の生涯を、宗教的な教えとしてではなく、貧困、差別、戦争といった「人間の苦悩」と向き合った一大叙事詩として、漫画の神様・手塚治虫の圧倒的な筆力で体感したい人におすすめです。裕福な王族の王子として生まれたシッダールタが、なぜ全てを捨てて「悟り」への道を選んだのか。彼が出会う様々な人々の生と死、そして「業（ごう）」を、手塚治虫独自の解釈と壮大なストーリーテリングで描きます。宗教や国を超えて、「生きる」とは何かを問いかける、永遠の生命（いのち）の物語です。

怪物としての「ドラキュラ伯爵」ではなく、オスマン帝国という大国から故国ワラキアを守るために「串刺し公」と呼ばれ恐れられた、一人の英雄（あるいは暴君）の「史実」の生涯に興味がある人におすすめです。15世紀の東欧。なぜ彼は、敵兵を「串刺し」にするという残虐な戦法を選んだのか。それは、圧倒的な大軍を誇るオスマン帝国から、小国である故郷を守るための苦渋の決断でした。吸血鬼伝説の影に隠された、一人の孤独な君主の「正義」と「愛国」の戦いを描きます。

中世ヨーロッパの「ヴァイキング」という荒々しい世界を舞台に、一人の少年が「本当の強さ」とは何かを問い続ける、壮大な大河ドラマを読みたい人におすすめです。物語は11世紀初頭の北欧から始まります。幼き主人公・トルフィンは、父の仇を討つため、仇であるヴァイキングの首領・アシェラッドの戦団に加わり、戦場で生き抜く日々を送る。しかし、彼の旅は次第に、暴力の連鎖を超えた「本当の戦士」の道を探るものへと変わっていきます。圧倒的な戦闘描写と、深い哲学的な問いが魅力の作品です。

革命という歴史のうねりの中で、愛と信念に生きた人々の「圧倒的な人間ドラマ」 に心を揺さぶられたい、すべての世代の人におすすめです。舞台は革命前夜のフランス 。王妃マリー・アントワネットと、彼女を守る「男装の麗人」オスカル・フランソワ。二人の女性の運命を軸に、フランス革命という激動の時代が、華麗かつドラマチックに描かれます。少女漫画の枠を超え、後世のエンターテイメントに多大な影響を与えた不朽の名作。その圧倒的な熱量と悲劇的な結末は、今も色褪せません。

『ベルサイユのばら』が描いた「華やかな表舞台」とは対照的に、フランス革命の「闇」や「狂気」を、「処刑人」という忌み嫌われた一族の視点から描く、ダークで芸術的な作品を読みたい人におすすめです。主人公は、パリで代々処刑人を務めるサンソン家の当主、シャルル＝アンリ・サンソン。彼は「死刑」という矛盾を抱えながら、ギロチンが待つ革命の激動期を生きていきます。坂本眞一氏による圧倒的で美麗、かつグロテスクな描写が、歴史の「裏側」の真実を強烈に突きつけてくる衝撃作です。

歴史を題材にしつつも、フィクションや誇張が多い作品には満足できない、知的好奇心の強い大人におすすめです。15世紀イタリア・ルネサンス期を舞台に、マキァヴェッリに「理想の君主」と謳われた英雄チェーザレ・ボルジア の鮮烈な生き様を描いた本作。特筆すべきは、その徹底した時代考証です。美麗な筆致で知られる惣領冬実氏が、ダンテ研究者・原基晶氏の監修 のもと、「本邦未訳」のイタリア語原書 まで精査して描き上げました。歴史研究家や、塩野七生氏の作品を愛読する層からも高い評価 を受けており、若きチェーザレがピサ大学で過ごした青春時代 を軸に、「本物」のルネサンスを知る喜びに満ちた一作です。

堅苦しい世界史の勉強に疲れた人や、各国の「国民性あるある」をネタにした、ゆるくて楽しいコメディで癒されたい人におすすめです。本作は、イタリア、ドイツ、日本などの国々を「擬人化（イケメン化）」し、彼らが繰り広げるコミカルな日常や、歴史上の出来事（主に世界大戦前後）をゆるく描いた4コマ漫画。歴史的な背景を皮肉っぽく、しかし愛らしく描く独特のセンスが人気です。本格的な歴史学習には向きませんが、世界史への「とっかかり」としては抜群の面白さを誇ります。